JR九州で九州を一回り【1泊2日JR九州周回の旅①】

日本の本土の一角をなす九州島は広いですが、JR九州の特急列車ネットワークを駆使すれば、九州島を1泊2日で巡ることができます。

 

(別府駅には「36ぷらす3」に乗って訪れました)

・九州を一筆書き切符でまわる

 鉄道の切符と発駅から着駅まで最短距離で買うのが普通ですが、一定のルールに従えば遠回りのルートで発券することができます。JRの切符の場合は、同じ駅を2度通らなければいくらでも経路を伸ばすことができ、鉄道マニアの間では「最長片道切符」や「最長往復切符」なるものが話題になり、ルートが公開されています。また、JRの切符は 100 km 以上の行程があれば何度でも途中下車することができます。同じ経路の場合、2枚の切符を分けて発券するよりも一続きの切符を発券するほうが安くなるほうが普通なので、途中下車をうまく利用すれば交通費を節約することができます。

 

(切符の終着点になりがちな鹿児島中央駅)

 

 九州には門司・小倉から博多を経由して八代に至る鹿児島本線鹿児島本線の役割を引き継いだ博多―鹿児島中央間の九州新幹線鹿児島中央から宮崎・大分を経由して小倉(正確には西小倉)に至る日豊本線があり、これらを利用して周遊的な行程の旅行を楽しむことができます。

 

(日豊本線宮崎駅)

 

また、これらの鉄道路線を利用して、発駅から九州を一周して同じ駅に戻る周回切符を発券することができ、下車するたびに切符を買いなおす場合に比べて、交通費を大幅に節約することができます。前段落で、JRでは「同じ駅を2度通らなければいくらでも経路を伸ばすことができる」と述べましたが、周回切符の場合は発駅を2回通っており、JR各社で解釈が分かれるようですが、JR九州では問題なく発券できます。

 

(豪華クルーズトレイン「36ぷらす3」)

 

 今回は、上で述べた周回切符を利用して、主に鹿児島、宮崎、大分の各県を観光した様子を記事にしました。また、その行程の中でJR九州が誇るクルーズトレイン「36ぷらす3」に乗車しましたので、その様子も記事にまとめました。

 

・九州周回切符の発券

 今回の行程は、最寄り駅である大野城駅から出発し、大野城駅―<鹿児島本線>―久留米駅―<九州新幹線(つばめ 307号)>―鹿児島中央駅―<日豊本線(きりしま 16号)>―宮崎駅―<日豊本線36ぷらす3)>―別府駅―<日豊本線鹿児島本線ソニック 48号)>―博多駅―<鹿児島本線>―大野城駅というものにしました。このような切符は自動券売機で発券することはできないので、窓口で駅員さんに作ってもらうことになります。ルールに従って考えた行程なので問題なく発券できますが、一般的ではない切符なので、駅員さんにもわかりやすいようにメモ等を作って見せられるようにしておくことがポイントです。

 

(乗車券と同時に特急券も発券するのがポイントです (2023年6月まで))

 

 また、今回は株主優待割引を利用しました。株主優待割引を利用すると、切符の料金が半額になります。さらに、特急を利用する場合は、特急券を同時に発券するとその分も半額になります。グリーン車を利用する場合はグリーン料金も半額になり、かなりお得です。そのため、今回は特急利用の予定まで全て決めて発券することにしました。駅員さんに行程のメモを見せて発券をお願いします。駅員さんが行程をチェックしている間は緊張しましたが、無事に発券されました。これによって14,760円分を節約することができました!

 

(今回乗車する機会がなかった「或る列車」)

 

 JR九州の株主優待は、2022年分までこの形でしたが、2023年分から1日無料乗車券になりました。これは、JR九州の普通列車1日乗り放題になるもので、特急や新幹線を利用する場合は特急券を追加で買えば乗車できます。鉄道マニアとしては5割引券のほうが効率的な旅程を考えることができて楽しいですが、このような思考のマニアによって窓口の負担が大きくならないようにするための変更ではないかと邪推します(笑)。

 

(鉄道マニアにはおなじみの宗太郎駅)

 

一方で、博多―鹿児島日帰り旅行というような一般ユーザーでありそうな行程だと、新幹線を利用するとしても1日無料券のほうがお得度が高く、単純に利用者目線に立った変更なのかもしれません (この行程だと往復で発券したとしても2枚の切符に分かれてしまうので 、従来の株主優待では片道分が半額になるだけになります。)

 なお、JR九州以外の株主優待は従来通り片道分が割引になるタイプであり、鉄道マニアがマニアックな行程を考えることができます(笑)。

 

(旅の目的地になりがちな別府駅)