山口駅で途中下車して山口県庁を見学しました。山口県庁のあるエリアは幕末に山口城として整備されたところであり、幕末の長州藩から続く由緒あるエリアです。
(明治維新を成したという誇りさえ感じられる風格ある旧県会議事堂)
・山口県庁を観光
山口駅は山口県庁の最寄り駅ですが、駅から県庁までは少し離れています。駅前は、こう言っては何ですが、大して栄えているわけではなく、駅前よりも県庁周辺のほうが見るべきものがたくさんあります。
(県庁の最寄り駅である山口駅)
山口駅から山口県庁へは一本道が伸びています。駅から伸びる道を「駅通り」と言い、「駅通り」が広めの県道と交差してから先を「パークロード」と言うようです。「駅通り」沿いは商店街になっており、その先の「パークロード」沿いには図書館や美術館、博物館がありました。博物館の敷地にはSLが展示されており、近づいてみるとD60型の1号機関車でした。D60型とはあまり聞きなれない形式ですが、貨物用として活躍した形式だそうです。
(SL「D60」1号機)
博物館を過ぎると県庁のあるエリアになります。山口県庁は現代的なビルになっており、観光スポットの雰囲気はありません。同じ敷地に旧県庁の建物も保存されており、観光として訪れるべきなのはこちらのほうです。また、県庁・旧県庁があるエリアには、その前は山口城が立地していました。
(山口藩庁門)
山口城が整備されたのは江戸時代の末期ごろです。当時の長州藩の政庁は萩にありましたが、尊王攘夷の機運が高まり、攘夷決行のために防御の都合世良い内陸地に政庁を移すことになりました。山口はその条件に合うだけではなく、室町時代に大内氏によって経済・交通の発達した街であることから、山口城が築城されました。西洋式の稜堡式城郭として整備されましたが、1864年の第一次長州出兵で破却され、明治維新を迎えました。その後、山口県庁が置かれ、現在では正門(薬医門)などが残っています。
(旧山口県会議事堂)
旧山口県庁は、政庁として使われていた山口城の後をうけて、大正5年に建築されました。西洋近代建築と和様式が組み合わされた大正建築を今に伝える建物として、国の重要文化財に指定され、現在は山口県政資料館として一般公開されています。
(旧山口県庁の廊下)
建物の中には山口県政を紹介する資料が展示されていましたが、建物自体が立派な資料ですね。隣には旧県会議事堂があり、こちらも公開されていました。この手の施設は無料で見学できるのもありがたいですね。立派な施設なのでゆっくり見ていきたいところだったのですが、後の予定があるため少し見て駅に戻ります。
(旧県会議事堂内部も見学できます)