山陽本線移動のどこで新幹線に乗るべきか【青春18きっぷで行く博多―大津④】

広島駅から福山駅までは新幹線で移動しました。山陽本線青春18きっぷで移動するにあたり、適宜山陽新幹線を活用すると便利です。

 

(本記事のキーワードである福山駅)

・広島駅から福山駅へは新幹線で

 広島駅からは新幹線に乗車します。知っての通り、青春18きっぷでは新幹線には乗車できません。乗車券と新幹線特急券の両方を別途準備する必要があります。今回は、福山駅まで新幹線を利用することにしました。その際のポイントは、広島駅―三原駅三原駅福山駅の自由席特急券を、区間ごとに用意することです。これだけではわかりにくいので少し解説しましょう。

 

(広島駅からは新幹線に乗車しました)

 

 新幹線で隣駅まで行く場合、指定席を利用すると指定席特急料金は2,290円になります。通常であれば、指定席と自由席の差額は530円なので、自由席特急料金は1,760円になるはずです。ただし、新幹線を隣駅まで自由席で利用する場合、特定特急料金が設けられており、870円または990円で自由席に乗ることができます。通常の自由席特急料金と比べて半額程度であり、かなりお得に利用できることがわかります。

 

(先頭・最後尾車両の自由席は比較的すいています)

 

ここでの「隣駅」とは、新幹線開業時の「隣駅」のことです。広島駅―福山駅間は現在では広島駅―東広島駅三原駅新尾道駅福山駅となっていますが、開業時には東広島駅新尾道駅はなく、広島駅―三原駅福山駅でした。すなわち、広島駅―三原駅間、三原駅福山駅間には特定特急料金が設定されており、広島駅―三原駅間は990円、三原駅福山駅間は870円です。乗車券も合わせると、広島駅―三原駅三原駅福山駅に分割することで、3,790円で行くことができます。広島駅―福山駅で通常の買い方で新幹線自由席だと乗車券が1,980円、自由席特急券3,060円なので合わせて5,040円になり、1,000円以上もお得になります。

 

(モケットの色が違っていてお洒落な自由席)

 

 広島駅からは「さくら」554号に乗車します。1433に広島駅を出発です。JR九州から直通してくる「さくら」号、「みずほ」号に乗車する場合、自由席は5列シート、指定席は4列シートで、指定席のほうが座席のグレードが高くてお勧めなのですが、今回は上記のような事情で自由席を利用します。普段あまり乗らない自由席はなんだか新鮮です。モケットが左右で赤色と青色に色分けされているのも面白いですね。「さくら」号は停車駅が絞られているので、次の停車駅がもう福山駅です。福山駅1457着。わずか20分強の乗車時間でした。貴重なテーブル付きの座席に座ることができたので、ここでお昼ご飯も食べてしまいました。

 

(福山駅からはばっちり福山城が見えます)

 

福山駅から再び在来線に乗り換え

 広島駅から福山駅まで在来線で移動すると2時間程度かかるので、新幹線の時間短縮効果はすさまじいです。だからこそ、広島駅で優雅に美術館に行ったりできたわけですね(笑)。なお、新幹線で移動する距離があまりに短いと、在来線との乗り継ぎも含めた時間短縮効果が小さくなってしまうので、今回のように青春18きっぷと新幹線利用を組み合わせる場合は、できるだけ長い区間で新幹線を利用できるところを探すのがおすすめです。

 

(近世城郭の完成形とも言われる福山城)

 

 福山駅からは再び在来線に乗り換えます。13分の乗り継ぎだったのですが、新幹線から立派なお城が見えたので少し見てみることにしました。福山城1615年の築城で、新築の近世城郭としては最後に建築されたもので、近世城郭の完成形とも言われているそうです。今回は中に入ることはできませんでしたが、そう言われると行ってみたくなりますね。建築物のほとんどは太平洋戦争時の空襲で焼失しており、現在の建物は再建されたものです。ただし、伏見櫓と筋鉄御門は江戸時代からのもので、国の重要文化財に指定されています。

 

(「食パン型」の115系)

 

 福山駅からは再び115系に乗車します。先頭車両の顔は、俗に「食パン型」と言われるものでした。この「食パン型」と言われる顔は、中間車を先頭車に改造したときにつけられたものです。115系は国鉄時代には全国で活躍しましたが、その時は特に都市部で、長編成で運用されているものが多くありました。都市部で活躍していたものが引退して、地方に転属してくるにあたって、地方の需要に合わせて短編成化されるという事例が頻発しました。そうすると、中間車が余り気味になり、先頭車が足りなくなってしまいます。そこで、中間車を先頭車に改造しようという考えが起こったわけです。車両を無駄にしない素晴らしい発想ですね!

 

(相変わらず晴れています)

 

 福山駅1510発、この便は始発列車ではなく三原駅からやってきたものだったのでそれなりに席が埋まっていましたが、何とか座席にありつくことができました。相変わらず晴れており、車窓の眺めは良いです。1611岡山駅着、この列車は長船駅行きで、この後赤穂線に入るので、山陽本線の列車に乗り換えです。乗り換えの列車はホームの向かい側で待っていました。1612岡山駅発、1分での乗り換えです。

 

(貨物駅が見えるともうすぐ岡山駅です)