熊本と言えば加藤清正の熊本城は外せません!2016年の熊本地震被災後、現在も復興工事の最中ですが、その様子が公開されており、復興途中の貴重な姿を見ることができます。今回はちょうど桜の時期で、熊本城と桜の競演を見ることができました。
(熊本城天守閣と桜)
・まずは熊本城を観光
熊本空港から熊本市の市街地まではバスで結ばれています。これで熊本城に向かいました。熊本市では熊本市交通局によって路面電車 (熊本市電) が運転されており、市街地では路面電車と並走することになりました。熊本市電と熊本城は熊本市を象徴する風景だと思います。
(バスと並走する熊本市電)
熊本城は加藤清正によって築城され、天守は1600年ごろに完成しました。1632年に加藤氏が改易された後は、細川氏の居城であり、そのまま明治維新を迎えました。明治に入ると鎮西鎮台 (のちの第6師団) が置かれ、太平洋戦争終了時まで陸軍の軍用地として使用されました。西南戦争では西郷軍の攻撃目標とされて、このときに西郷軍は熊本城の武者返しに苦戦し、築城から300年たって熊本城の本領が発揮されたとも言われています。
(創建当時の姿をとどめる宇土櫓)
また、大天守はこの時に焼失しました。現在の大天守は1960年にコンクリート造りで復元されたもので、2016年の熊本地震で被災して修復作業が行われています。城郭や石垣は江戸期の姿をとどめているところも多く、熊本城跡は国の特別史跡に指定されています。
(熊本城と熊本市電)
熊本城は城壁が黒いですが、黒い城壁は豊臣秀吉ゆかりの大名の城に多く見られます。これは、秀吉が黄金好きで、城壁の色として黄金と相性の良い黒を奨励したためだといわれています。黒いお城には、石川数正の松本城や、堀尾吉晴・忠氏の島根城などがあります。また、大阪城は現在では白いお城の復興天守ですが、大坂夏の陣で落城する前は黒いお城であり、徳川氏によって再建された際に白いお城になりました。ちなみに徳川氏ゆかりの大名のお城には白いお城が多いです。
(熊本城の黒塀と満開の桜)
熊本城は桜の名所でもあり、この時はちょうど桜が満開でした。城壁の黒と桜の薄いピンクの対比がきれいでした。熊本城は2016年の熊本地震で被災し、天守や石垣に大きな被害を受けました。現在は修復作業の真っ最中であり、修復作業の途中経過が公開されていました。
(修復中の熊本城石垣)
熊本城大天守の北側には加藤神社があります。加藤神社は加藤清正公を祀る神社で、境内から本丸を眺めることができます。もともと加藤清正は本妙寺 (熊本市西区) に祀られていましたが、明治時代の神仏分離によって、加藤清正の霊廟を錦山神社としたのが加藤神社の始まりです。2021年は加藤神社創建から150年にあたり、そのことが大きくアピールされていました。ここでも桜が満開で、桜越しに熊本城の天守を見ることができました。
(加藤神社から熊本城を望む)
お城の石垣を回って、市役所前駅から熊本市電で熊本駅に向かいます。熊本市電はA系統とB系統の2系統から成り、Y字型に線路を伸ばしています。2つの系統は辛島町-健軍町間は共通であり、A系統は田崎橋-熊本駅前-辛島町-健軍町、B系統は上熊本駅前-辛島町-健軍町の運転であり、2系統とも基本的に通し運転です。
(市役所前駅付近ですれ違う熊本市電)
市役所前駅には両方の系統の電車が来ますので、間違えずにA系統の電車に乗らなければなりません。路面電車は熊本市の中心部を通り、約15分で熊本駅に着きました。
(熊本駅の立派な駅舎)