「10連休四国満喫きっぷ」、旅の始まりは「ラ・マルことひら」で【四国満喫きっぷの旅1日目①】

・10連休四国満喫きっぷ

 2019年のゴールデンウィークは平成から令和への改元を記念して10連休でした。ゴールデンウィークは飛行機やホテルが高く、個人的に旅行するのに躊躇してしまうのですが、JR四国から魅力的な切符が発売されました。その名も「10連休四国満喫きっぷ」。この切符は、1万3千円で、4月26日から5月20日までのうちの土日祝日を含む4日間、普通列車と特急列車の自由席が乗り放題になるというものです。ゴールデンウィークやお盆・お正月は帰省客で特急の自由席がいっぱいになりそうなものですが、今回利用したところではそんなことはなく、全行程座ることができて座席にも余裕がありました。JR四国の特急列車は自由席が多めに設定されています。そのため、空いてるぐらいなら割引切符を発売してでも席を埋めてしまおうということのようです(繁忙期にはわざわざ自由席を増結したりもしているわけですが…、ありがたい限りです)。

 

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(2000系とN2000系の併結、GWだからでしょうか?)

 

JR四国からは、似たような切符として「四国フリーきっぷ」が発売されていますが、こちらは3日間の利用期間で1万6千円であり、「10連休四国満喫きっぷ」がいかに優れた切符かがわかります。また、このような「お得なきっぷ」はゴールデンウィークなどの繁忙期には使えなくなる場合が多いのですが、「10連休四国満喫きっぷ」は逆に割安になるという太っ腹ぶりです。なお、2019年は夏休みにも「夏休み四国満喫きっぷ」という同様の切符が発売されており、今後もシーズンごとに発売されていくかもしれません。

 

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(多客期には「しおかぜ」号は8両編成で岡山駅にやってきます)

 

 

 また、宿に関しては、企画したのが1か月前ということもあり、さすがにホテルは予約が埋まっていましたが、民宿は空きがありました。四国はお遍路の伝統があるためか、予約サイトなどに出てこない民宿が多数あり、民宿のホームページや電話で直接問い合わせれば、予約を入れることができました。このような民宿は繁忙期中でも価格が上がらず、財布にも優しいです。四国最高ですね!

 

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(高知方面の特急「南風」号もGWで増結されているようでした)

 

・「ラ・マルことひら」で岡山→多度津

 「ラ・マルことひら」は岡山―琴平間の観光列車で、JR西日本の213系電車を改造したジョイフルトレインLa Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボア)」によって運転されています。”La Malle de Bois”は「旅行鞄」という意味だそうで、列車のあちこちに旅行鞄をモチーフにした装飾がなされており、「旅の始まり」を連想させてくれます。

 

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(駅も車両も凝った装飾ですね)

 

「La Malle de Bois」と使った観光列車には岡山―宇野間の「ラ・マルせとうち」、岡山―尾道間の「ラ・マルしまなみ」があります。ちなみに、これらはすべて快速列車ですが、全車グリーン車指定席のため、青春18きっぷでは乗ることができません。児島からのJR四国管内であれば「10連休四国満喫きっぷ」や「夏休み四国満喫きっぷ」で乗車することができます。

 

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(213系の正面は211系に似ています、というか同じ…)

 この「ラ・マルことひら」に乗るところから、今回の旅行がスタートします。まさに「旅の始まり」ですね。岡山駅のホームには港をモチーフにしたモニュメントがあり、「ラ・マルことひら」の出発に花を添えていました。車両は普通列車用の213系ながら、外装は白を基調とした目立つデザインであり、車内もあちこちに自転車が飾ってあったりして、被写体には困りません。

 

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(車内には自転車が展示されていました)

 

ホーム上で一通り写真撮影をして列車に乗車、定刻通りに出発しました。途中茶屋町駅で、定期列車に道を譲るために長時間停車しました。岡山―坂出・宇多津間の瀬戸大橋線は、宇野線に直通する列車のほかに、JR四国の特急「しおかぜ」、「南風」などに加え、快速「マリンライナー」が30分に1本通っているため、なかなかの過密路線です。

 

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(マリンライナーは30分に1本、そのほかに「南風」や「しおかぜ」も走り、普通列車も走っています)

 

そんな停車時間の間も地元の方々による物販やクイズ大会などがあり、退屈しないように工夫されていました。

 

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(茶屋町駅では長時間停車)

 

茶屋町を出発し、児島を過ぎると瀬戸大橋を渡ります。瀬戸大橋は何度かわたっていますが、10分以上ずっと橋の上を走るのは面白いものです。瀬戸大橋を渡ると宇多津には停まらず、多度津に停車します。岡山から1時間と少し、あっという間でした。

 

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(車内には現代アートもありました)