嬉野温泉駅は西九州新幹線で最も停車本数の少ない駅で、時間帯によっては長崎方面に向かうのに一度武雄温泉駅に出たほうが早いこともあります。ただし、この日はイベントということで全ての列車が嬉野温泉駅に停車していました。
(武雄温泉駅で折り返し準備中の「かもめ」号、表示が青いところにご注目!)
・諫早駅にて昼食
13:06嬉野温泉駅発の「かもめ」28号は武雄温泉駅行きです (博多駅行きと案内されますが、実際には武雄温泉駅で「リレーかもめ」28号に対面乗り換えです)。この時間になると、朝の混乱はおおむね解消されて、時間通りの運行になっていました。
(上り西九州新幹線「かもめ」号の行き先は基本的に「博多」と案内されます、下には珍しい臨時列車の案内も!)
それでも相変わらず自由席は混雑しているようで、嬉野温泉駅では、自由席利用者は指定席号車に乗って通路に立つように案内していました。今朝のダイヤ乱れは主に自由席利用者の乗降に時間がかかったためであり、この人たちを指定席号車の列に並ばせて分散させることで、乗降時間の短縮を図り、ダイヤ乱れが起きないように工夫していたのかもしれません。駅員さんによる素晴らしいオペレーションですね!
(「かもめ」号車内の「かもめ」号の宣伝)
反対方向のホームを見ると、こちらにも新幹線が停まっていました。この時間の下り便はないはずですが、放送によると、今日は通過タイプの列車もすべての駅に停車しているようです。停車していたのは「かもめ」25号でしょうか。西九州新幹線の列車には各駅に停車する便と通過タイプがありますが、途中駅には退避設備はなく、列車同士の追い抜きはありません。N700Sは加減速性能に優れているということもあり、両者の所要時間の差もわずかです。普段は新大村駅や嬉野温泉駅を通過する便が設定されているのですが、今日はこれらの駅も需要が大きいということで臨時停車しているようです。「かもめ」25号に乗れれば、13:15には諫早駅に着けたのですが…。
(武雄温泉駅に向けて流れる車窓)
いまさら反対方面のホームに行くことはできませんので、あきらめて「かもめ」28号で一度武雄温泉駅に向かいます。嬉野温泉駅から武雄温泉駅までの所要時間は6分です。武雄温泉駅の新幹線ホームは2本ありますが、対面乗り換えによる「リレー方式」を実施するため、基本的に1本のホームしか使わないようです。武雄温泉駅では乗客を対面の「リレーかもめ」28号に移し、下り「リレーかもめ」83号が来るまでの間に車内清掃を行います。私が乗ってきた「かもめ」28号は、車内清掃後に折り返し「かもめ」83号になるというわけです。
(普段は使われていないだろう武雄温泉駅12番ホーム)
ホームで待っていると「かもめ」28号「武雄温泉」行きの表示が、「かもめ」83号「長崎」行きに変わりました。ホームドアはこの時点では開かず、「リレーかもめ」83号が到着してから開きます。私も「リレーかもめ」83号からの乗り継ぎ客に混じって乗車します。「かもめ」83号は通常ならば通過タイプで途中駅は諫早駅のみ停車ですが、今日は上述の通り嬉野温泉駅、新大村駅にも停車しました。そのため、諫早駅には少し遅れての到着です。
(博多駅「かもめ」が長崎行き「かもめ」に! (一番上の写真と見比べてみてください))
諫早駅は西九州新幹線の開業に伴って駅舎が改築され、真新しい橋上駅舎になっています。新幹線と在来線が横並びになっており、乗り換えは比較的わかりやすいです。また、諫早駅は島原鉄道の始発駅でもあります。諫早駅は西九州新幹線では長崎駅に次いで主要な駅で、新幹線の全列車が停車します。
(諫早駅のJRと島原鉄道との乗り換えコンコース兼イベントスペース)
この日もたくさんの出店があり、とても賑わっていました。ちょうどお昼時で、「焼き鯖寿司」弁当が売られていたので、これを買って食べることにしました。駅のベンチに座って食べましたが、焼き鯖でご飯が進み、とてもおいしかったです。また、島原商業高校の出店があり、人参のお菓子を購入しました。こちらもおいしかったです。島原人参がこの辺りの名物とのことです。
(なんともおいしそうな焼き鯖弁当)
諫早駅で昼食を済ませ、「かもめ」29号で長崎駅に向かいます。諫早駅―長崎駅間は新幹線で8分です。在来線では快速でも30分弱かかりますから、すごい時間短縮ですね。長崎駅はホームの先端から新幹線を観察できるようになっているので、空き時間で新幹線の顔をじっくり観察しました。東海道新幹線と同じN700Sですが、デザインによって違った印象になりますね。コンセプトは「お化粧する新幹線」とのことです。
(先端とテールランプの縁取りが印象的なN700S系「かもめ」号)