カゴシマシティビューと桜島フェリーを乗り継いで桜島へ【1泊2日JR九州周回の旅⑤】

桜島フェリーは日中15分から20分間隔で運行されており、市街地と桜島を強固に連結しています。

 

(桜島フェリーでは何隻ものフェリーが稼働しており活気があります)

桜島フェリー桜島

 次の「カゴシマシティビュー」まで少し時間があったので、仙厳園の売店を覗いてみることにしました。入り口で、「お土産を買いに行きたい」というと再入場させてくれました。

 

(仙厳園の隣には島津家歴代当主を祀る鶴嶺神社があります)

 

売店ではお土産のほか、その場で食べられるものも売っていましたので、名物ということで両棒 (じゃんぼ) 餅を買いました。名前の発音だけを聞いて、大きめのお持ちなので「ジャンボ餅」というのかなと思ったのですが、後から調べると「両棒餅」と書くということがわかりました。確かに、餅に棒が二本刺さっていました。

 

(響きは現代風なのに立派な歴史を持つジャンボ餅)

 

南北朝時代後醍醐天皇の子である懐良(かねなが/かねよし)親王が、鹿児島市の谷山城に滞在していた際、谷山城主の谷山隆信が親王を慰めようと、餅をつくってそこへ2本の串をさし、味噌と黒砂糖を煮つめたものをかけてお出しした」のが始まりだそうです (農林水産省 うちの郷土料理 「じゃんぼ餅」より)室町時代のはじめからということで、かなり長い歴史があったのですね。バスを待つまでの間に、膝に載せていただきました。

 

(再びカゴシマシティビューに乗ります)

 

 「カゴシマシティビュー」は少し遅れてやってきました。始発の鹿児島駅から、方々の観光スポットを回りつつ、約50分かけてやってくるのですから多少の遅れは仕方がないでしょう。「カゴシマシティビュー」は、ここから折り返し、海沿いを走りながら鹿児島駅を目指します。車窓には常に桜島が見えていました。往路に多数の観光スポットを回り、仙厳園からの復路は速やかに鹿児島駅を目指すというダイヤのようです。いくつかのバス停を回りながら、私が下車する「かごしま水族館(桜島桟橋)」までは約20分の乗車でした。

 ここからは桜島フェリーに乗船します。桜島フェリー鹿児島市街地と桜島地域とを結ぶフェリーで、薩摩・大隅の両地域を結ぶ役割も担っています。日中は15分~30分間隔、夜間は1時間間隔で運行されており、24時間営業を行っています。所要時間は約15分で、4隻体制となっています。桜島フェリーの運賃は片道200円ですが、鹿児島市交通局のフリー乗車券「キュート」でも乗船できます。

 

(徒歩でフェリーに乗ります)

 

 バス停直結のターミナルからフェリーに向かいます。1120発のフェリーが桟橋に待機していました。桟橋の両側にフェリーを接岸できるようになっており、どちらかには常にフェリーがいるようなダイヤになっているようです。ターミナルからフェリーに乗るまで、「キュート」を見せることなく乗船することができました。どうも桜島側で検札を行うようです。乗船したのは「第十六櫻島丸」でした。1999年竣工で、現在就航している4隻の中では最も古参の船のようです。「ドルフィンライナー」という愛称が付いています。となりに第十八櫻島丸(プリンセスマリン)が入ってくるのと交代で出港します。

 

(ベーシックなうどん)

 

船内に入ると、「うどん・そばコーナー」が営業していました。桜島フェリーでは4隻全てで「うどん・そばコーナー」を備えており、船内で移動中に温かいうどん・そばを楽しむことができます。ちょうど今回の旅程では昼食の時間がないなと思っていたところだったので、早速利用してみました。

 うどんといなり寿司を注文すると、すぐに出てきます。船内の座席で食べていいようです。フェリーの中で温かい食事をとることができるのはありがたいですね。他のお客さんにも結構利用されているようでした。うどんを食べていると、すぐに桜島に着いてしまいました。

(小さなフェリーの中ながら立派な暖簾を掲げています)