延岡駅・宗太郎駅・重岡駅に特別停車【1泊2日JR九州周回の旅⑭】

「36ぷらす3」の魅力は途中駅でのおもてなしにあります。「緑の路」では延岡駅重岡駅で地元の方による物販があります。

 

(重岡駅に「36ぷらす3」が停車する隣で行われている物販)

・「36ぷらす3」沿線のおもてなし

 「36ぷらす3」の「緑の路」ルートでは、延岡駅宗太郎駅重岡駅で特別停車があり、延岡駅重岡駅では地元の方々によるおもてなしがあります。これらの停車はあくまで特別停車であり、通常の停車駅とは異なります。「緑の路」ルートでは、「停車駅」として時刻表に掲載されている宮崎空港駅宮崎駅大分駅別府駅といった短区間特急券は発売されていますが、特別停車駅である延岡駅宗太郎駅重岡駅まで、またはこれらの駅からの乗車はできません。

 

(延岡駅には貨物も来ます)

 

 延岡駅では10分程度停車し、ホーム上に出ることができます。宮崎駅から1時間半ほど乗車していたので、ホームに出て気分転換するにはいいタイミングと言えます。延岡駅では地元の商店による特産品の販売があり、私もおつまみを購入しました。「36ぷらす3」は各コース長時間の乗車になりがちなので、いくら豪華な車内といってもシートに座りっぱなしだと飽きてしまいます。積極的に列車の外に出て、地元の空気に触れるのが「36ぷらす3」の醍醐味でしょう。

 

(秘境駅に長編成の列車が停まっていると迫力があります)

 

 延岡駅を出ると、宮崎県と大分県の県境区間に差し掛かり、いわゆる宗太郎峠の峠越えの区間になります。宮崎県の延岡駅大分県佐伯駅の間のこの区間は秘境区間として有名であり、延岡駅佐伯駅間の普通列車は1日に上り2本、下り1本しかありません。一方で、特急列車は宮崎空港駅大分駅間を結ぶ「にちりん」号がおおむね2時間に1本、8往復半走っており、この区間は宮崎都市圏と大分都市圏の連絡のために存続しているようなものです。

 

(「36ぷらす3」は宗太郎駅にも停車します)

 

 峠越えの区間と言っても、787系の性能は十分であり、気動車のようにエンジンを唸らせながら走るということはありません。余裕のある走りで宗太郎峠を越えていきます。その宗太郎駅には1415に到着しました。「36ぷらす3」はここにも特別停車します。上述のように宗太郎駅に停まる列車は1日に上り2本、下り1本の計3本であり、宗太郎駅のホームに降りられるのはかなり貴重です。このことは「36ぷらす3」の車内でも大々的にアナウンスされており、鉄道にあまり詳しくないと思われる「36ぷらす3」の大半のお客さんも、宗太郎駅に降りると歓声を上げていました。宗太郎駅がこんなににぎやかになるのは毎週土曜日「36ぷらす3」が「緑の路」ルートで入線する日ぐらいでしょう。

 

(宗太郎駅の停車時間にビュッフェでおつまみと合うビールを買いました)

 

 宗太郎駅を出発すると、次は重岡駅に特別停車します。重岡駅宗太郎駅の隣の駅で、ここもなかなかの秘境駅です。一方で重岡駅からは佐伯方面に普通列車が何本かあり(上述の便に加えて上り1本、下り2本)、佐伯市の一部という感じがあります(宗太郎駅佐伯市にあるんですが…)。

 

(国鉄型配線の重岡駅)

 

重岡駅でも地元の方による特産品販売がありました。延岡駅は宮崎県、重岡駅大分県であり、宗太郎峠を挟んで物販に微妙に違いがるのが面白かったです。延岡駅ではおつまみを買ったので、重岡駅ではおやつを買うことにしました。

 

(重岡駅の物販で買った生どら焼き)

 

 観光列車のおもてなしがある駅では、地元の方が列車の到着を待ち構えていて、乗客が降りたところから物販が始まるパターンが多いです。したがって、停車時間の前半は物販の会場が混雑しがちです。ここで混雑につかまると、貴重な停車時間を会計の待ち時間に費やすことになってしまいます。なので、最初はホームを歩き回って記念撮影をするなどし、停車時間の後半に列車に戻るタイミングで、物販会場で買い物をするのが効率的です。というわけで、私も重岡駅では停車時間の前半で「36ぷらす3」の写真を撮りまくり、列車に戻るときに「生どら焼き」を購入しました。

 

(重岡駅のホームの端は静かです)