2017年12月某日、私は中央線の駅に掲げられたとあるポスターに見とれておりました。『「JR 東日本 機動戦士ガンダムスタンプラリー 行きまーす!」を開催します』
筋金入りのガノタである私はこれを見て受けて立つことを即決しました (←国民よ立て!悲しみを怒りに変えて、立てよ!国民よ!)。とはいうものの、その時期は諸々忙しかったので、決行したのは2018年2月17日、この日1日空けるのにどれだけ苦労したことか…。
「機動戦士ガンダムスタンプラリー」とは
まず、「機動戦士ガンダムスタンプラリー」の概要を説明します。スタンプラリーは2018年1月9日から2018年2月27日まで開催され、参加するのは東京近郊のJRの駅と東京モノレールの駅あわせて65駅。各駅に抽選で割り振られたキャラクターのスタンプが設置されます。7駅達成、39駅達成、65駅達成でそれぞれ景品をもらうことができます。39駅達成が設けられているのは、2018年が「機動戦士ガンダム」が放送されて39周年にあたるからだそうです。また、7駅達成の景品がもらえる「ゴール店舗」がいくつかの駅の売店に設置されており、これらの店舗で400円以上Suicaを利用するとオリジナル名台詞カードがもらえます。加えて、駅の売店ではガンダムにちなんだメニュー (ガンダムグルメ) が発売されます。ガノタの心をくすぐりますね。
スタンプラリーに参加するにあたっていくつか戦略を考えました。まず、都区内パスを利用して1日でまわること。スタンプ台は改札の外にあるので、まともに切符を買うと1つ押すごとに運賃がかかってしまいます。そこで都区内パスを利用することにしました。これだと750円で東京23区内のJR線の普通電車が1日乗り放題になります。スタンプラリーは65駅で開催されており、全部のスタンプをとるには千葉県や都下に出る必要があるほか、東京モノレールにも乗る必要がありますが、今回はこれらはスルーすることにしました。したがって、達成目標は39駅としました (65駅達成するには追加の予算がかかり、時間的にも厳しいかな…と思いまして)。また、「7駅達成ゴール店舗」もらえる名台詞カードは6種類すべて集めることにしました。
作戦行動開始! (西荻窪→新宿)
当日、朝8時に西荻窪駅で都区内パスを買い、Suicaに3000円をチャージしてスタンプラリーを開始しました。今日の予算は都区内パス750円とSuicaの3000円、加えて金町-松戸間の往復308円、あわせて4058円です。都合上タイムリミットは17時なので9時間で4058円、1時間あたりにすると450円ぐらい (←寒い時代だとは思わんか…)。ちなみに西荻窪駅のキャラクターはワッケイン (ルナツー司令) でした。
(当日は確かに寒かったです…)
西荻窪駅から、中央線を新宿方面に1駅ずつ回っていきます。土曜日でしたが朝の通勤通学時間帯 (特に通学?) 重なり、中央線は混雑していました。中野駅にはアムロ・レイがいましたが、中央線にちなんだガンダムのプラモデルが展示されていました。さすがサブカルチャーの聖地だけはあります。
(ガンダム 特急あずさver.)
(ガンダム 特急あずさ・かいじver.)
(ガンダム 中央線快速ver.)
9時ごろに新宿駅に到着。新宿駅でザクのスタンプを押し、ここまでで7駅達成をしていたので、「GOOD TIMES 新宿東口店」で景品のステッカーをもらい、同時に、Suicaで400円買い物をして名台詞カードをもらうことにしました。「ガンダムグルメ」として「木馬のホワイトチョコミルク」が売られていたのでこれを頼むことにしました。若い女性の店員さんにこれを頼むのは緊張しましたが、店員さんは慣れた様子でした。結構注文があるのでしょうか。これでシャア・アズナブルの名台詞カードをゲット。シャアは「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」では大活躍でしたね。
(木馬のホワイトチョコミルク)
(坊やだからさ。)
新宿→東京
新宿駅からは山手線を時計回りに回るルート、反時計回りに回るルート、中央線を行くルートがありますが、山手線を反時計回りに回るルートを選ぶことにしました。東京駅の「ガンダムグルメ」でランチにしようと思っていたので、中央線経由だと早く着きすぎ、山手線を時計回りに回るルートだと京浜東北線や常磐線に寄り道すると遅くなってしまうかもしれないと考えましたので (←ミライ、賛成してほしいな)。印象的だった駅をかいつまんで紹介します。原宿駅は若者であふれていましたが、その中で軽巡洋艦ムサイのスタンプを押すのはシュールでした。駅でスタンプを押してすぐに次の駅を目指すということ自体シュールさが漂いますが、今日は黙々とこなすのみです (←シャア少佐、任務に邁進します)。渋谷駅のキャラクターはザクレロでした。ザクレロの登場はテレビ版の1話限り、知名度は高いとは言えず、ガンダムに詳しくない人が駅の案内を見ても何のことかわからないでしょう…。ただ、スタンプ台にプラモデルが展示されており、なかなかかっこよかったです。渋谷駅の駅員さんはガンダムに造詣が深いようです。
(この「ザクレロ」の案内はガノタの間では話題になりました。部外者には何のことかわからないでしょう…)
(「ザクレロ」とはこいつの事、ジオン軍の最高傑作であります!)
11時前に品川駅に到着。品川駅のシャア・アズナブルはやはり人気者でした。スタンプ台前にはたくさんのラリー参加者の他、一般の方も大勢写真を撮っていました。さて、ここから京浜東北線で大井町、大森、蒲田と行くか、そのまま山手線で東京駅まで行くか悩みどころです。今回、この3駅をとらなくても39駅達成はできますので、結局山手線を進むことにしました (←神のいない第二幕が始まる)。新橋駅のハロはインパクト強めでした。新橋駅の方もガンダムが大好きなのでしょう。有楽町駅ではスタンプ台の場所がわからず焦りましたが、ミライさんに誘導してもらい無事にたどり着くことができました。
(シャアのまわりには人だかりができていました)
(ハロ、今日も元気だね)
(さすがホワイトベースの母)
東京→日暮里
11時半に東京駅着。東京駅のキャラクターはタムラ。ホワイトバースのコックさんです。タムラはブライト館長に掛け合い、何度かホワイトベースの進路を変えて塩の補給をしています。東京駅のNew Daysはゴール店舗なのでここで買い物をし、アムロ・レイの名台詞カードをもらいました。レシートにQRコードが付いており、これを読み込むとオリジナルケータイ壁紙がダウンロードできるとのこと (さらにできるようになったな!New Days の店員さん)。いろり庵きらくグランスタ丸の内店で、昼食にしました。ここでは「赤い彗星の紅生姜天そば」を頂くことができます。1日限定30食だったので残っているか心配しましたが大丈夫でした。店員さんが「赤い彗星!」と威勢よく言ったときはびっくりしました。ビジネス客が急ぎ気味にそばをすする中、トッピングの海苔を載せて記念撮影をし、おいしくいただきました。生姜が強めでした。
(ガンダムスタンプラリーってすごい…親父が熱中するわけだ)
(東京駅の「いろり庵きらく」で「赤い彗星」を注文しました)
(「赤い彗星」と頼んだのは過ちだったと認めます…。からくてからくて…)
東京駅から再び山手線に乗車し、上野方面へ。上野駅にもゴール店舗がありますが、昼食直後でお腹がいっぱいだったので買い物は控えて、セイラさんの名台詞カードは王子駅のベックスコーヒーでもらうことにしました (これが悲劇を生むことに…)。日暮里駅13時半着。日暮里駅のキャラクターは「ララァ専用モビルアーマー」。本当はちゃんとしたかっこいい名前があるのですが、某ブランドとの商標問題の関係で使えなくなってしまいました…。
(エル〇スって、由来はなんなのでしょうかね)
日暮里駅からは常磐線快速線に乗車。三河島、南千住、北千住の各スタンプをとりました。この区間は電車が10分に1本しかなく (十分多いですが)、各駅で同じ人たちがスタンプ台に並び、同じ電車で移動するという現象が起こりました…。10分に1本の電車を各駅で降りるので3駅で30分かかったことになります。かなり時間をロスしてしまいました。南千住と金町は常磐線各駅停車しか止まらないので北千住からこちらに乗り換え。さらに、都区内パスのエリアが金町までなので、金町-松戸は乗車券を買って (といってもSuicaをタッチするだけですが) 移動しました。
(金町駅にもたくさんのプラモデルが展示されていました)
15時に松戸駅に到着。松戸駅のベックスコーヒーでカフェラテを頼み、ララァ・スンの名台詞カードをゲット。さて、タイムリミットの17時が迫ってきました。日暮里から松戸まででかなり時間を使ってしまいました。当初の計画ではこの後、日暮里→田端→赤羽→池袋と山手線を迂回して京浜東北線、埼京線を回る予定でしたがそれは時間的に厳しそうです。セルフブリーフィングの結果、山手線を回って効率的にスタンプを集めることにしました (←よし、3段構えだ。すまんが、みんなの命をくれ!)。
(美しいものが、嫌いな人がいるのかしら?)
松戸→終戦へ
松戸駅から常磐線快速で日暮里駅へ。さすがは快速線、帰りは早いものです。日暮里駅からは俊足でスタンプを取って池袋駅へ (←通常の3倍のスピード?まるで赤い彗星だ)。池袋駅でグフのスタンプをとり、ゴール店舗のベックスコーヒー池袋西口店でランバ・ラルの名台詞カードをもらいました。ここで時間切れ… (←ランバ・ラル、戦いの中で、戦いを忘れた…)。
(ランバ・ラル、戦いの中で、戦いを忘れた…)
ここまでで集めたスタンプは38駅、名台詞カードは6枚中4枚です。スタンプは秋葉原駅をとれば39駅になるのでよいのですが、名台詞カードが残念です。結局、残りの名台詞カードは後日もらいに行きました。秋葉原の特設カウンターにはたくさんのスタンプラリー参加者が並んでいました。特にお父さんと小学生ぐらいの息子さんというペアが多かったです。お父さんの方はガンダム世代に当たるのですが、小学生の方はガンダムといえば「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」とか「機動戦士ガンダム Gのレコンギスタ」ではないでしょうか。ファーストガンダムのスタンプラリーを楽しめたことを願います。これを機に若い世代にも宇宙世紀の歴史に興味を持ってもらえるとうれしいですね (私はサイド6在住の歴史学者リュースケ・ヒカワではありません…)。
(無事に39駅達成することができました)