休日おでかけパスでどこまで行けるのか【休日おでかけパス境界駅の旅①】

「休日おでかけパス」は2720円でJR東日本の首都圏エリアが1日乗り放題になるフリー切符です。今回は、ともに「休日おでかけパス」の境界駅である足利駅下館駅を回ってみました。

 

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(休日おでかけパスを使えば新幹線にも乗車できます)

 

両毛線水戸線

 小山駅JR東日本東北本線の駅で、東北新幹線の駅でもあります。小山駅からは両毛線水戸線という2つの路線が分岐しています。

 両毛線は栃木県の小山駅群馬県新前橋駅 (案内上は高崎駅) とを結ぶ路線で、1889年に全通しました。当初は沿線でとれる生糸や、桐生などで生産される絹織物を輸送する路線として建設されました。栃木、佐野、足利、桐生、伊勢崎、前橋といった栃木県・群馬県の主要都市を経由しますが、これらの都市を通るために線路は大きく蛇行しています。

 

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(両毛線は沿線の主要都市を経由していきます)

 

また、対東京の輸送では、東武鉄道栃木駅からは特急「きぬ」「けごん」、佐野、足利市、桐生、伊勢崎の各駅からは特急「りょうもう」を走らせて浅草駅への輸送に力を入れているのに対し、両毛線普通列車のみの運転であり、地域輸送が中心です。岩舟駅佐野駅間など一部の区間を除いて単線であり、運転本数は1時間に1本から2本です。車両は211系が使われています。

 

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(両毛線で使用される211系)

 

 水戸線小山駅友部駅間を結ぶ路線で、1889年に小山駅水戸駅間の路線として開通しました。したがって、水戸線は水戸に達した最初の鉄道路線ということになります。その後、1905年に友部駅水戸駅間が常磐線編入され、小山駅友部駅間が水戸線とされ、現在に至ります。水戸線小山駅のみが栃木県で、そのほかの駅は全て茨城県にあり、小山駅付近のみ直流電化で、そのほかの区間は交流電化です。水戸線は、全線にわたって単線で、運転本数も1時間に1本から2本と両毛線と似ていますが、使用車両は交直両方に対応したE531系です。

 

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(水戸線で使用されるE531系)

 

E531系は通勤電車としてはかなりの高性能車両であり、この点は211系で運転される両毛線よりも勝っているといえそうですね。内装も、両毛線の211系はオールロングシートですが、水戸線E531系は編成の一部がボックスシートになっており、観光に適しています。

 これら2つの路線は、「休日おでかけパス」の末端区間に含まれており、両毛線小山駅から足利駅まで、水戸線小山駅から下館駅までがフリーエリアです。今回は、「休日おでかけパス」を使って、足利駅下館駅に行ってみることにしました。

 

東北新幹線小山駅

 8:09新宿駅発の湘南新宿ラインに乗って、今回の旅に出発します。8:40に大宮駅に着いて、ここでいったん下車します。このまま湘南新宿ラインに乗っていても、9:31には小山駅に着きますが、これではダイヤの都合上、両毛線に乗り換えるのに30分ほど待つことになってしまいます。そこで、東北新幹線に乗り換えて、1本早い列車に乗れるように小山駅までワープしました。

 

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(大宮駅に入線するなすの号)

 

大宮駅―小山駅間は東北新幹線で1駅で、所要時間は16分、東北本線だと50分かかるので34分の時間短縮効果が得られます。新幹線の1駅区間では特定特急料金が適用されて、自由席が割安に利用できます。大宮駅―小山駅間の場合は自由席特急券が1000円になります。「休日おでかけパス」では、特急券を追加すれば新幹線も利用できるので、これを使わない手はありません。E5系「なすの」号に乗って、8:53大宮駅発、9:09小山駅着の高速移動でした。「なすの」号の自由席はそれなりに混雑しており、窓側の座席が埋まっている程度でしたが、通路側は空いており、座れないことはありませんでした。「なすの」号は本数が少ないため、場合によっては新幹線に乗り換えても到着時間が早まらない場合もありますが、うまく利用すれば目的地への到着時間が早まり、時間を有効活用することができます。

 

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(小山駅を出発するなすの号)