小田原から新宿まで「おはようライナー新宿26号」に乗車しました。この列車は251系で運転されます。251系は伊豆観光輸送の看板列車である「スーパービュー踊り子」向けに設計された列車で、とても豪華な内装です。「おはようライナー新宿26号」は「スーパービュー踊り子」の送り込みを快速列車として開放してくれるもので、グリーン車も割安に利用できます。一番前の展望席に座れば、朝の通ラッシュの時間帯に「後方展望」を楽しむことができます。251系電車は、2020年のE261系導入に伴い、廃止される可能性があり、それに伴って「おはようライナー新宿26号」も廃止されるかもしれません。ご利用はお早めに。
(新宿駅に停車する251系電車)
・251系電車
JR東日本の251系電車は、「スーパービュー踊り子」用として設計された形式で，1990年にデビューしました。都心から伊豆への輸送の主力は185系「踊り子」ですが、251系「スーパービュー踊り子」もワンランク上の看板列車として、対伊豆輸送に活躍しています。一方で、導入から30年近く経ち、車両にもくたびれたところが目立つようになりました。また、JR東日本が伊豆観光向けの新たな看板列車として2020年にE261系を導入すると発表しており、これに置き換えられる形で251系電車は廃止されるのではないかともいわれています。
(185系電車と251系電車)
251系電車は、今乗っておくべき貴重な列車ですが、「スーパービュー踊り子」は割高なA特急料金が適応されており、私のような貧乏学生には手が届きません…。JRの特急料金にはA特急料金とB特急料金があります。B特急料金は、急行列車を格上げして生まれた特急列車に適応されることが多く、A特急料金よりも2割ほど割安に設定されています。A特急料金のほうがもともとの一般的な特急料金ですが、現在では利用促進のために、B特急料金適応の列車も数多くあります。ただし、「スーパービュー踊り子」のような看板列車にはA特急料金が適応されています。ちなみに、「踊り子」はB特急料金適応です。
(251系は「おはようライナー」として運転されることもあります)
そんな251系電車に安く乗れる方法があります。251系電車は、特急料金不要の快速列車として運転されることがあり、「おはようライナー新宿26号」 (小田原→新宿)、「ホームライナー小田原23号」 (新宿→小田原) は、指定席券のみで安く乗車することができます。また、251系電車にはグリーン車も連結されており、ライナーとして運転される場合、グリーン車は特急グリーン車ではなく普通列車のグリーン車として発売されます。このため、251系電車のグリーン車にかなり割安に乗ることができます。新宿―小田原間のA特急グリーン車は特急券1700円、グリーン料金1030円で、2730円ですが、ライナーで運転される場合は普通列車グリーン料金980円だけで乗車することができます。
・小田原から「おはようライナー新宿26号」に乗車
「おはようライナー新宿26号」は7：41小田原駅発です。7：20頃に小田原駅について、普通列車グリーン券を買いました。E231系のグリーン車の場合はSUICAグリーン券でもよいのですが、251系電車には読み取り装置がないので紙のグリーン券を買わなければいけません。と思っていたのですが、後で調べてみたところ、ウィキペディアによると、251系電車や185系電車のライナーの場合でも、車掌さんが読み取り端末を持っているのでSUICAグリーン券でも乗車できるようです。ちなみに、この時、前もってグリーン券を用意しておこうと思って最寄り駅のみどりの窓口で発券しようとしたのですが、普通列車グリーン券は乗車駅でないと発券できないようです。まあ、通勤列車ごときにわざわざそこまでする人は想定されていないということでしょうか。
(紙のグリーン券、これはこれでいいもんです！)
朝の小田原駅にはライナー運用の185系電車が多数停まっていました。小田原からは通勤ライナーが多数運転されており、10分から20分の間隔で出ていくようです。全部「ライナー」なので、自分が乗る列車がどれなのか注意しないと間違ってしまいそうです。私のような部外者がそう感じるだけで、普段から利用している通勤のお客さんは慣れていて大丈夫なのでしょう。「おはようライナー新宿26号」は7：30ごろに入線してきました。どのくらい並んでいるかわからず、席が取れるか心配していたのですが、結局のところ入線時点ではだれも並んでいなくて、一番前 (小田原方なので上りの場合は一番後ろ) の展望席を確保することができました。小田原駅発車時点でも1両あたり2、3人ぐらいしか乗っていませんでした。ライナーの場合、普通車は定員制、グリーン車は自由席なので、グリーン車は普通車よりも割高にもかかわらず立ち席になる可能性があるので、あまり人気ではないようです。もっとも、251系が廃止直前になれば、グリーン車も人気になるかもしれません。
(小田原駅に停車する251系「おはようライナー新宿26号」)
・小田原→新宿、後方展望
小田原駅7：41発。途中、茅ケ崎と藤沢にも停車し、グリーン車にも何人かの乗車がありましたが、まだ空席があり、満員になることはありませんでした。なお、茅ケ崎と藤沢は乗車専用であり、ここで降りることはできません。せっかくなのでリクライニングを全開にしました。リクライニング全開で、眼前に広がる後方展望を眺めることができ、まったく飽きることはありませんでした。
(朝の通勤ラッシュにの駅は大変な混雑です)
列車が都心に近づくにつれて、通過する駅で待っているお客さんは増えていきます。通勤ラッシュの真っ最中なので当たり前ですね。ラッシュとは隔絶された環境を980円で得られるなんてお値打ちです。途中、貨物列車や215系電車とのすれ違いも見られました。215系は国府津に回送されていったのでしょうか。
(貨物列車とのすれ違い、この機関車は「サメ」っていうんですか？)
(215系電車とのすれ違い、「カオナシ」っていうんですか？)
山の手貨物線に入り、8：56に渋谷駅着。渋谷を出るとすぐに新宿に到着です。9：08新宿駅着。1時間半ほど乗っていましたが、あっという間でした。前面展望 (後方展望) は格別ですね。251系電車は、この後「スーパービュー踊り子」として折り返すようです。ホームには観光客とみられるお客さんがちらほらいらっしゃいました。
(快適だったグリーン車の座席)
