南阿蘇鉄道の「サニー号トレイン」はワンピースをモチーフにした車両です。南阿蘇鉄道では春から秋にかけてトロッコ列車も運転しています。
(中松駅を出発する「サニー号トレイン」)
・南阿蘇鉄道に乗り換え
JR九州の立野駅はスイッチバック方式の駅で、立野駅に入線した列車は進行方向を変えて出ていきます。南阿蘇鉄道の立野駅は、JR立野駅の奥側にあり、すぐに乗り換えることができます。
(南阿蘇鉄道の立野駅に移動すると何やら派手な列車がいました)
南阿蘇鉄道はもともと国鉄高森線として建設されたので、両者の駅が近いのは当たり前ですね。また、南阿蘇鉄道の列車は一部の便が肥後大津駅まで直通しており、JR立野駅と南阿蘇鉄道の立野駅は直通できるようにもなっています。
(内装もにぎやかです)
南阿蘇鉄道のホームに行くと、何やら赤くて派手な列車が停まっていました。これはMT-3010形を改装したもので、「ワンピース」とコラボした「サニー号トレイン」です。MT-3010形は1998年に製造されたもので、南阿蘇鉄道の中では古参の車両でしたが、2023年7月の南阿蘇鉄道全線復旧に合わせて「サニー号トレイン」に改装されました。
(内装は「ワンピース」モチーフに改装されています)
「サニー号トレイン」は、外装が「ワンピース」に登場する海賊船「サウザンドサニー号」をモチーフに改められているほか、内装も「ワンピース」にちなんだ飾りつけが施されています。
(樽や麦わら帽子があったりと手が込んでいます)
車内では、運転手さんから「1日フリーきっぷ」(1200円) を買いました。支払いは現金のみです。「1日フリーきっぷ」を使わずに乗車する場合、駅で切符を買うのではなく、乗車時に整理券を取って下車時に運賃箱の現金を入れるバスのような精算方式なので注意が必要です。観光で利用する場合は、「1日フリーきっぷ」を買ってしまった方が、その都度精算しなくてよいので便利だと思います。立野駅―高森駅間を乗り通すと運賃は490円ですが、2回ほど途中下車して往復すると元を取ることができます。
(鉄橋やトンネルなど車窓にも見どころ満載です)
・「サニー号トレイン」で中松駅へ
私が乗車した「サニー号トレイン」は、11:40に立野駅を出発しました。南阿蘇鉄道の列車は、基本的に熊本駅方面から来るJR九州の特急列車と接続が取られているようです。南阿蘇鉄道の時刻表を見ると、JRのどの便が南阿蘇鉄道の列車と接続しているか分かるので参考にしましょう。
(立野ダム)
立野駅を出ると、早速見どころである立野ダムを通過します。立野駅を出てすぐに、陸橋から進行方向右側に立野ダムの堤体が見えますが、こちらはダムの下流で、堤体の隣を通って白川第一橋梁で立野ダムの上流側を渡ります。
(ダムの上流側)
立野ダムは流水型のダムで、普段は水が溜まっておらず、大雨などの時にだけ水を溜めます。2024年2月には、ダムの性能を確かめるために水を溜める試験湛水が行われました。この時には白川第一橋梁の大部分も水に沈み、普段は見られない景色を楽しむためのツアーも企画されました。
(白川第一橋梁)
南阿蘇鉄道では運転手さんによる車窓の案内が行われており、白川第一橋梁などの車窓の見どころでは徐行運転もしてくれます。また、TSMC進出に伴う台湾からのお客さんや、中国・韓国などからのインバウンド需要も旺盛のようで、運転手さんが現地の言葉で対応していました。南阿蘇鉄道はサービス精神が旺盛ですね。
(トンネルに入りました)
車窓に見とれていると、あっという間に中松駅に到着しました。中松駅にはカフェが併設されていて、ランチ営業もしています。時間的にもちょうどいいので、ここでランチをいただくことにしました。
(カレーの辛さは辛みそで調節)
カフェの店名は「ひみつ基地ゴン」で、特撮物のコレクションで有名のようですが、ランチのカレーもとてもおいしかったです。味は甘口で、辛みそを自分で加えて辛さを調節するスタイルでした。デザートのプリントナッツの甘さが沁みましたね!
(デザートも甘くておいしかったです!)