「かわせみやませみ」号で立野駅へ【南阿蘇鉄道の豊肥本線の観光列車乗り継ぎ旅③】

「かわせみやませみ」号はもともと肥薩線の観光列車でしたが、今では阿蘇方面への誘客に活躍しています。

 

(立野駅普通列車と交換する「かわせみやませみ」号)

・「かわせみ やませみ」号に乗車

 特急「かわせみ やませみ」号は、もともと肥薩線D&S列車でしたが、20207月の豪雨で肥薩線八代駅人吉駅間が不通となったため、現在では豊肥本線熊本駅宮地駅間で運転を行い、阿蘇方面への誘客に活躍しています。

 

(「かわせみやませみ」号の側面)

 

 「かわせみ やませみ」号はキハ47形の2両編成で、1号車が青を基調とした「かわせみ」、2号車が緑を基調とした「やませみ」です。それぞれ外装と内装のいたるところに鳥のカワセミやヤマセミがあしらわれており、どこに鳥が隠れているか探してみるのも面白いと思います。また、内装は木を使った高級感のあるデザインで、阿蘇への観光に向けて気分を高めてくれます。

 

(「かわせみ」号)

 

 「かわせみ やませみ」号は熊本駅1032の発車です。朝の熊本駅は、「かわせみ やませみ」号のほか、鹿児島本線の「SL人吉」号や、三角線の「A列車で行こう」号など、多数のD&S列車が出発するので賑やかです。

 

(「かわせみやませみ」号の車内)

 

 今日2回目の豊肥本線の旅なわけですが、普通列車と観光列車では同じ路線でも雰囲気が全く異なります。「かわせみ やませみ」号の立野駅までの停車駅は肥後大津駅のみですが、豊肥本線熊本駅肥後大津駅間は単線ながら列車の運転本数が多いので、行き違いのために途中駅での運転停車を何回も行います。

 

(運転停車中には車内をじっくり観察することができます)

 

途中、大分駅からはるばるやってきた「九州横断特急」号とも行き違いました。「九州横断特急」号は定期列車が1往復、「あそぼーい!」号の運転がない日には同時刻にもう1往復運転されています。

 

(「九州横断特急」号と行き違い)

 

 JR九州のD&S列車の特徴として、車内販売サービスがあります。全国のJRの在来線特急で車内販売が廃止されている中で、列車での旅行気分が味わえるこのようなサービスはありがたいですね。

 

(こちらはYAMASEMIモチーフの装飾)

 

「かわせみ やませみ」号でもカウンターでの車内販売が行われており、もともとの運行区間である肥薩線にちなんだグッズに加えて、阿蘇にちなんだ商品も販売しています。今回の旅行は阿蘇がテーマということで、私は「阿蘇ルクアイス」を買って食べることにしました。「阿蘇ルクアイス」はフローズンヨーグルトということで、カタ過ぎず買ってすぐに美味しく頂くことができました。

 

(阿蘇を感じるスイーツ)

 

 肥後大津駅を過ぎると、豊肥本線阿蘇の外輪山を超えるため、上り勾配がきつくなります。キハ47形の「かわせみ やませみ」はモーターを唸らせてこの勾配を登っていきます。モーターが唸る音を聞きながら、ゆっくりと流れる阿蘇の車窓を眺めるのは素晴らしい体験です。1131立野駅着、熊本駅から約1時間の乗車でした。

 

(立野駅に到着)