「山陰めぐりパス」の旅 3日目② (「アクアライナー」を使いこなし、しまね海洋館アクアス・温泉津温泉を巡り出雲市へ)

今週のお題「好きな街」

島根県仁万駅からアクアライナーに乗り波子駅に向かいました。「しまね海洋館アクアス」を満喫した後、再びアクアライナー温泉津温泉に移動。「スーパーまつかぜ」号に乗ってアクアライナーを迎えに行き、アクアライナー出雲市まで帰ってきました。この日はアクアライナーに大変お世話になりました。

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(仁万駅から山陰本線の線路を望む)

 

・仁万→波子

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(仁万駅の駅舎は趣があります)

 

 仁万 (にま) 駅から波子 (はし) 駅に向かいました。馴染みのない方には難しいですね。私も旅程を組むときにネットで調べた時には読めませんでした。仁摩サンドミュージアムを出て10分ほどで仁万駅に着きました。ちなみに仁万駅の住所は太田市仁摩 (にま) 郡仁万 (にま) です。仁万駅は1917年に大田市-仁万間を延伸した時に終着駅として開業し、1973年までは貨物の取り扱いもしていました。そのせいか、駅前が広々としています。駅舎も古めかしくて趣がありますが、これは後から建て替えられたもののようです。2017年には開業100周年を迎え、記念行事が行われたそうです。ちなみに、石見銀山へのアクセスは大田市駅からと案内されることが多いですが、仁万駅の方が最寄り駅になります (バスの本数は少ないですが…)。歴史的にも温泉津から仁万付近を回って石見銀山に至るという経路が元々のルートかと思われます。2015年の1日の利用者数は282人、少ないですねぇ…。

 

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(仁万駅からは快速アクアライナーに乗車)

 

 14:42仁万発、快速アクアライナーに乗車。アクアライナーはとっとりライナーと同じく、山陰本線のアクセス改善のために設定された列車です。とっとりライナーが鳥取―米子・出雲市間を走るに対し、アクアライナー米子―浜田・益田間を走ります。使用車両はとっとりライナー基本的にキハ126系ですが、まれにキハ121系で運行されることもあります。山陰本線のこの区間から眺める日本海はとても美しかったです。山陰本線に乗っていると時間がたつのを忘れてしまって乗車時間が長くても苦になりません。

 

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(山陰本線の車窓、遠くに風車が見えます)

 

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(DD51と行き違い、迂回貨物に向けて訓練中だったのでしょうか)

 

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(山陰本線の車窓は美しくて、見ていて飽きません)

 

これはアクアライナーが途中駅をビュンビュン飛ばすからかもしれませんが。この時乗車したアクアライナーの仁万―波子間の停車駅は仁万・温泉津・江津・都野津・波子でした。アクアライナーの停車パターンにはいくつかあり、石見福光や黒松に停車する便もあるようです。15:21波子着。波子駅のホーム上には「アクアス」と書かれた矢印があって、人々を「しまね海洋館アクアス」に誘導していました。実際に、私以外にも数人アクアスに向かうと思われる人が下車していました。また、波子駅には瑞風も停まるようで (運転停車か?) 瑞風の停車位置を示す標識もありました。

 

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(波子駅に到着、「アクアス」を案内する標識がありました)

 

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(豪華寝台特急「瑞風」の停車位置を示す標識もありました)

 

波子駅石州瓦のいい雰囲気の駅舎です。仁万駅よりもきれいだなと思いましたが、2000年にアクアスが開業した際に改装されたそうです。また、1990年から無人駅になっていましたが、アクアス開業に伴って特急停車駅となり、スーパーおきスーパーまつかぜの一部が停車するようになりました。にもかかわらず2014年の1日の利用者数は27人で、仁万駅の1/10程度しかありません。

 

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 (波子駅は石州瓦葺きの美しい駅舎です)

 

・「しまね海洋館アクアス」を見学

 波子駅の窓口で駅員さんに声をかけられました。正式には簡易委託駅員というそうです。どうりでノリが軽いと思った。「アクアスに行くの?」と聞かれたので「そうです」と答えると割引入場券を売ってくれました。これで通常大人1540円のところ1230円で入場することができます。お得!波子駅からアクアスまでは「アクアスロード」という遊歩道が整備されており、迷わずにたどりつくことができます。アクアスまでは徒歩で約10分です。

 

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(アクアスまではシロイルカが案内してくれます)

 

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(アクアスに到着!)

 

 しまね海洋館アクアス」は中国四国地方最大の水族館で、2000年に開業しました。シロイルカバブルリングショーで有名になりました、ということで早速シロイルカのショーを見に行きました。ちょうど入場した直後に案内放送がかかったのです。アクアスは西日本で唯一シロイルカが見られる場所でもあります。たしかに、私もシロイルカを見たのは千葉県の鴨川シーワールドと愛知県の名古屋港水族館で、西日本ではお目にかかった記憶がありませんでした。この日のショーに出ていたのは若い個体で、なかなか飼育員さんの指示に従わないようでした。結局ショー本番ではバブルリングが成功せず、代わりにパフォーマンスプールで訓練を公開してくれました。その時には見事なバブルリングを見せてくれ、写真はその時のものです。生き物相手なのでそんなこともあります。

 

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(ショー終了後の訓練では見事なバブルリングを披露してくれました)

 

 シロイルカの他には、島根県の県の魚であるトビウオの展示や、神話に絡めたサメの展示を見ることができます。サメが泳ぐトンネル水槽は2000年代に流行ったもので、時代を感じさせます (「時代」と言っても仁万駅波子駅とはスケールが違いますが)。また、テッポウエビとハゼの共生が見事でした (写真ではカメラにおびえてテッポウエビが隠れてしまっています…)。少し離れたところにペンギンやアザラシもいて、アザラシにカメラを向けると鼻の穴を膨らませてくれました。別棟にはシロイルカの繁殖プールもあり、この日はシロイルカの親子が泳いでいました。シロイルカの赤ちゃんに対して、地元の高校の書道部によるパフォーマンス作品が飾られていて印象的でした (写真は撮り忘れてしまいました…)。

 

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(ハゼ、テッポウエビは巣穴の中に隠れてしまいました)

 

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(アザラシの鼻の穴)

 

この日は夏休みということで18時まで延長開館 (普段は17時まで) していましたが、17時を過ぎるとガラガラの状態でした。7月に「上越市立水族館うみがたり」の人ごみにもまれた身としては、これぞ理想の水族館です。アクアスは島根県立石見海浜公園の中にあり、水族館以外のレジャー施設も充実しています。が、今回は列車の時間が迫っていたのでこれらはスルーしました。次回のお楽しみですね。

 

・温泉津 (ゆのつ) 温泉にて湯治

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(「出窓」が印象的な「薬師湯」)

 

 18:03波子発、再びアクアライナーに乗車し、温泉津に向かいます。18:36温泉津着。石見銀山の記事でも触れましたが、温泉津はもともと石見銀山の外港として発展した街です。現在の「薬師湯」は1872年 (明治5年) の浜田地震によって湧き出した源泉を用いています。この「薬師湯」は日本温泉協会の審査において山陰地方で唯一、最高評価である「オール5」を受けた温泉です。薬師湯は温泉津駅から徒歩20分ほど。建物は2階が半円型にでっぱっていてオシャレです。温泉には20分から30分ほど浸かっていたでしょうか。すっきりしましたが、45℃と熱めなので湯あたりに注意しましょう。2階の出窓でゆっくりして体を冷ましました。

19時半ごろに「薬師湯」を出て、どこかで夕食にしようと思ったのですが…、飲食店が全く見当たりません…。観光客が温泉津で夕食を食べるには、どこかに宿泊するしかないようです。一応1軒は食堂があることを調べていたのですが、休業していました…。すぐに気付いて19:51発のスーパーおき6号に乗れればよかったのですが、それも逃してしまったので、21:01発のアクアライナーに乗るまですることがありません。もともとは夕食を食べた後にこれに乗って出雲市に向かうつもりだったのですが…。

 

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(温泉津駅。一部特急も停車しますが、駅前は結構寂しい…)

 

・温泉津→江津→出雲市

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(温泉津駅から乗車した「スーパーまつかぜ9号」には「21世紀梨」が描かれていました)

 

 20時過ぎに温泉津駅について、あまりにもすることがないので、20:22発のスーパーまつかぜ9号益田行に乗って江津まで逆行し、温泉津から乗る予定だった上りアクアライナーを迎えに行くことにしました。「山陰めぐりパス」だからこそできることです!20:22温泉津発。ちなみにこの時乗ったスーパーまつかぜ9号は17:42に鳥取は発車しており、1日目にとっとりから乗車した列車です。鳥取で乗車した時は満員に近い乗車率でしたが、温泉津で乗るとかなり空いていました。ちなみに「21世紀梨」が描かれた車両に乗りました。20:35江津着。江津といえば三江線の始発駅でしたが、この春 (2018年3月) に廃止されてしまいました。廃止される直前は江津駅もすごい賑わいだったようです。江津駅には三江線の廃駅である鹿賀駅で開催されるイベントのチラシが貼ってありました。また、けっこう遠いですが境線の鬼太郎列車がPRされていました。これには一昨日乗りました。

 

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(木材の上を「鬼太郎列車」が走っています)

 

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(三江線の廃駅を開放するイベントが開かれたようです)

 

まったくの余談ですが、江津駅の自販機で買ったバニララテがこの夏一番うまかったです。東京に戻ってからも自販機を見ると探していますが、なかなか出会うことができません…。

 

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(この夏一番おいしかったバニララテ)

 

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(「IWAMI KAGURA TRAIN」。山陰本線には多数のラッピング車両が走っています)

 

 20:45江津発。今回のアクアライナーは「IWAMI KAGURA TRAIN」でした。日没後で真っ暗なので、車窓を楽しむこともなく、1時間本を読んだりして過ごしました。21:49出雲市着。さすがに出雲市は都会で、この時間でもたくさんの蕎麦屋さんが営業していました。出雲地方の名物である割子そばを食べて、駅前のビジネスホテルに宿泊。

 

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(出雲市駅に着きました。ここ列車は米子駅まで向かいます)

 

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(夕食の「割り子そば」)

 

4日目 (最終日) は出雲大社に参拝し、観光列車「あめつち」ち乗車した後、スーパーはくとで大阪に帰ります。