レールキッチンチクゴとは【レールキッチンチクゴ乗車記①】

レールキッチンチクゴは西日本鉄道が運転する観光列車で、天神駅大牟田駅の1往復と、天神駅太宰府駅行きの片道の、3通りの経路で運転されています。今回は天神駅太宰府駅行きの便に乗車しました。車内では「スイーツピザ」と飲み物を楽しむことができ、まさに走るカフェといった感じです。

f:id:tyoutyouuo:20211123171428j:plain

(天神駅に入線するレールキッチンチクゴ)

 

・レールキッチンチクゴ

 「レールキッチンチクゴ」は、西日本鉄道大牟田線で運行される観光列車です。近年の観光列車ブームで、私鉄でも観光列車が増えてきましたが、「レールキッチンチクゴ」もその一つです。「レールキッチンチクゴ」の特徴は、車内にピザ窯を備えていることです。列車内の窯で焼いたピザを楽しむことができるのは、国内では「レールキッチンチクゴ」だけでしょう。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123171552j:plain

(車両標識も手が込んでいます)

 

また、使用車両にも特徴があり、「レールキッチンチクゴ」はもともと通勤列車だった6050形電車が改造されたものです。このような例は、近畿日本鉄道の「青のシンフォニー」でも見られます。改造は、かなり手が込んでおり、外装はキッチンクロスをモチーフにした格子模様で、内装には沿線各地の職人による調度品が散りばめられています。列車は3両の固定編成で、種車は4両編成でしたが1両減車されています。2号車の大部分はキッチンスペースであり、1号車と3号車、2号車の一部に座席が設置されています。座席定員は22人とかなり絞られています。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123171652j:plain

(座席は結った入りと配置されており、定員はかなり絞られています)

 

 「レールキッチンチクゴ」は基本的に金曜日と土日祝日の運転で、天神駅太宰府駅天神駅大牟田駅大牟田駅天神駅という経路で運転されます。天神駅太宰府駅は「地域を味わうカフェ 太宰府の旅 (3300円)」、天神駅大牟田駅は「地域を味わうランチ 筑後の旅 (8800円)」、大牟田駅天神駅は「地域を味わう季節限定コース (11000円)」というコース名がついており、それぞれメニューが異なります。基本的には途中下車不可ですが、天神駅大牟田駅の運転では柳川駅で途中下車でき、大牟田駅天神駅の運転では柳川駅からの乗車が可能です。予約は、運転日の2ヶ月前の1日から運転週の火曜日16時までで、「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」のみ、当日の8:00―9:30 にも西鉄天神駅のチケットカウンターで予約を受け付けています。今回は、「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」に参加し、太宰府天満宮を訪れることにしました。

 

 

・当日朝の西鉄天神駅で「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」を予約

 「レールキッチンチクゴ」は、食事付きのプランということもあり、基本的に乗車する週の火曜日までに予約が必要ですが、「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」のみは、当日の8:00―9:30 まで、西鉄天神駅のチケットカウンターで予約を受け付けています。私も、8時ちょうどにチケットカウンターに行き、「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」の予約を取ることにしました。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123171814j:plain

(切符も格子柄でした)


空席がどれだけあるかわからなかったので、8時になると同時に予約を取ったのですが、コロナ禍で旅行需要が底をついているということもあり、結局私の他には1組しか乗車がありませんでした…。この列車の存続が心配になってきますね…。「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」は9:51 に西鉄天神駅出発、列車の入線はそれより早いとしても9:30 頃なので、かなり時間があります。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123171943j:plain

(ビルの間にたたずむ水鏡天満宮)

 

 せっかくなので、天神駅周辺をぶらついてみることにしました。天神駅周辺で、早朝から見られる名所としては、水鏡天満宮があります。水鏡天満宮菅原道真を祀る神社で、福岡藩初代の黒田長政によって、福岡城の鬼門を守るために今の場所に移築されました。「天神」という地名はこの水鏡天満宮から来ています。今や周りをビルに囲まれていますが、境内は静かで、なんだか不思議な雰囲気でした。境内の池には錦鯉が泳いでいました。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123172035j:plain

(レトロな外観の福岡市赤煉瓦文化館)

 

 水鏡天満宮の近所には、福岡市赤煉瓦文化館があり、こちらも9時から開いていたので見学することにしました。福岡市赤煉瓦文化館は、日本生命九州支店として建築され、東京駅を設計した辰野金吾によって設計された建物です。国の登録有形文化財にも指定されています。外観は綺麗な赤煉瓦、内装も明治時代を思わせる洋風な作りでした。なんだか天神観光みたいになってしまいました。いい時間になったので西鉄天神駅に戻ります。

 

f:id:tyoutyouuo:20211123172127j:plain

(窓枠と照明の装飾がかわいい)