「関門海峡クローバーきっぷ」で関門海峡を周遊【福岡門司港「ネット限定お買い物往復切符」の旅③】

関門海峡クローバーきっぷ」で関門海峡を周遊しました。九州鉄道記念館駅関門海峡めかり駅間の門司港観光レトロ線は、もともとは貨物専用線廃線でしたが、北九州市が観光用に再整備し、平成筑豊鉄道によってトロッコ「潮風」号が運転されています。この路線によって、門司港関門トンネルー唐戸 (下関) 港-門司港という周遊ルートが確立されています。

 

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(潮風号のおかげで気軽に関門海峡を周遊することができます)

門司港レトロ観光線「潮風」号に乗車

 九州鉄道記念館駅は単線の小さな駅です。機関車牽引のトロッコ列車らしいということは知っていたので、転車台などない中で、どうやって折り返すのかなと思っていたのですが、やってきた列車を見て納得しました。「潮風」号は先頭と後ろに機関車を連結したプッシュプル方式で運転されます。

 

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(九州鉄道記念館駅に停車するトロッコ「潮風」号)


「潮風」号は、出発10分前に反対列車として九州鉄道博物館駅に入線してきました。入線後、反対方向のお客さんを降ろしたのち、改札が始まってホームに入ることができるようになります。といっても、反対方向の客さんも、これから乗るお客さんもほとんどいませんでした。コロナ禍というご時世上仕方のない事なのでしょうが、経営が心配になってしまいますね。

 「潮風」号は、先頭と後尾の機関車に2両の客車が挟まれた4両編成で運転されます。機関車は南阿蘇鉄道、トロッコ客車は島原鉄道から譲り受けられたものです。トロッコ客車の天井には、沿線の観光地が描かれていました。

 

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(天井には周辺の観光スポットが描かれています)


「潮風」号はゆっくりと出発し、門司港レトロ地区を抜けていきます。スピードは遅いですが、これぐらいの速度のほうが風が強すぎなくて気持ちいいと思いました。途中の出光美術館駅ノーフォーク広場駅無人駅で、乗務員さんが改札業務を行っていました。ノーフォーク広場駅付近からは、関門橋を見ることができます。私は反対側に座っていましたが、窓ガラスがないので反対側からもはっきりと関門橋を見ることができました。

 

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(トロッコの窓枠越しに関門橋が見えました)

 

ノーフォーク広場駅を出ると、すぐにトンネルに入ります。トンネル内では、客車の屋根のイルミネーションが始まり、関門海峡で見られる魚介類が映し出されていました。なかなか凝った演出ですね。トンネルを出るとすぐに関門海峡めかり駅に到着します。「めかり」は付近の和布刈 (めかり) 公園から来ているそうです。

 駅前は広場になっており、客車と電気機関車 EF30 が展示されていました。客車内は喫茶室として営業しているようですが、残念ながらこの日はすでに営業を終えていました。「潮風」号の運転日に営業しているそうです。

 

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(駅前広場に展示されているEF30と客車)

 

 和布刈公園は関門海峡の目の前にあり、関門海峡を行きかう多数の船舶を眺めることができます。激しい潮流のため、行きかう船の速度が、方向によって大きく異なっているのが印象的でした。

 

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(関門海峡を行きかう船舶)

 

関門トンネル関門海峡を渡る

関門海峡めかり駅から少し歩くと関門トンネル人道入り口に着きます。ここから、エレベーターに乗って、関門トンネル人道まで降りることができます。関門トンネル人道は、上を走る関門国道トンネルの歩道という扱いになっており、「国道2号線」の標識が掲げられています。従って、交通ルールもしっかり決められており、歩道は右側通行、自転車やバイクは手押しでのみ通行可能となっています。福岡県と山口県の境界を越えて、山口県下関市に入ります。山口県側の人道入り口も福岡県側と似たような外観でした。

 

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(県境をまたいで山口県側に入ります)

 

山口県側の関門トンネル人道入り口にも、みもすそ川公園という公園が整備されています。ここには、壇ノ浦の戦いをイメージした源義経平知盛の像や、下関戦争をイメージしたカノン砲が展示されていました。歴史の舞台としては、福岡県側より山口県側のほうが有名なようです。

 

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(関門橋をバックに源義経)

 

御裳川 (みもすそがわ) のバス停からサンデンバスに乗ります。唐戸バス停までが、「関門海峡クローバーきっぷ」の区間内ですが、基本的に来たバスに乗れば大丈夫なようです。御裳川バス停には様々な系統のバスが来ますが、基本的にどれも唐戸バス停に停車します。従って、運行頻度はかなり高くなります。

 

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(馬関海峡に向けられたカノン砲)