新宿駅から西武線の特急「小江戸」と「ちちぶ」を乗り継いで、秩父に行きました。
(芦ヶ久保駅を出ていくLaview)
西武新宿駅で、特急「小江戸」と「ちちぶ」の指定席券を発券してもらいました。駅員さんは、親切にも、乗り継ぎの都合上、所沢駅まで急行で行っても変わらないことを教えてくれましたが、こちらが鉄ちゃんであることを (?) 察してくれて、「小江戸」の指定券も発券してくれました。
(車両側面には大きくNRAのロゴが描かれています)
「小江戸」号は、西武10000系電車「ニューレッドアロー」によって運転される列車で、西武新宿駅と本川越駅を結んでいます。「ニュー」といっても、登場したのは1993年で、走行機器は1960年代から1970年代のものが流用されています。そのため、車両の床に台車の蓋が見えていたりして、所々に年代を感じさせます。西武池袋線では「ニューレッドアロー」が新型の「Laview」に置き換えられましたが、新宿線では当面置き換えの予定はなく、しばらくの間「ニューレッドアロー」の雄姿を見続けることができそうです。
私が乗車する9時発の「小江戸」5号は、発車の10分ほど前に西武新宿駅に入線してきました。記念写真を撮って乗車しましたが、車内には誰もいませんでした…。「小江戸」号は、観光列車というよりも、川越方面から新宿への通勤列車としての側面が強いようです。また、この時期は新型コロナウイルスの影響で観光需要が低迷し、この翌月から、土日の「小江戸」号は全便運休したのでした (その後、2021年3月27日から運転を再開しています)。「小江戸」号はガラガラのままで発車し、新宿線を走り抜けていきます。床下からは、最近では聞くことの少なくなった大きなモーター音が聞こえてきます。所沢駅までは、ダイヤのせいか、線型のせいか、あまりスピードを出さずにそうこうすることが多かったです。約30分で所沢駅に到着しました。
(所沢駅までガラガラだった車内…)
所沢駅で20分ほど時間があったので、西武線の電車を観察しました。所沢駅は、西武新宿線と池袋線が交差する、西武線の運行の拠点となる駅です。西武鉄道の本社も所沢にあります (西武ホールディングスの本社は最近池袋に移転しましたが…)。西武新宿線の新宿方面 (上り) の列車は北から南に抜けていきますが、池袋線の池袋方面 (上り) の列車は南から北に抜けていくので、初めて見ると少し混乱します。西武線の代名詞である黄色い電車のほか、池袋線から副都心線や有楽町線に直通する東京メトロ車両など、様々な列車を見ることができました。
(西武と言えば黄色い電車)
(地下鉄直通用の車両)
所沢駅からは、9：51発の「ちちぶ」号に乗車します。「ちちぶ」号は西武鉄道の新型車両001系「Laview」で運転されています。「Laview」は、外装は銀色、内装は黄色を基調とし、曲線的な前面と拡大された側面窓が特徴的な車両です。「Laview」は2019年に運転を開始した首都圏の私鉄で最も新しい特急列車で、2020年には鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞しました。また、2019年にはグッドデザイン金賞も受賞しており、実際に目にしてみても、かなりインパクトの強い車両です。
(Laviewはホームドア越しでもインパクトがあります)
車内から窓を見ると、車窓が視界いっぱいに広がり、電車での移動が楽しくなります。長い乗車時間でも飽きない事でしょう。飯能駅では進行方向が変わり、秩父線に入ります (正確には飯能駅の先の吾野駅までが池袋線でその先が秩父線！)。飯能駅停車前に座席回転のアナウンスが入りますが、実際に回転させているのは一部のみで、ベテランユーザーはそのままにしている場合が多いようです。
(拡大された窓いっぱいに広がる景色)
この日は、芦ヶ久保で氷柱が公開されており、「ちちぶ」号も芦ヶ久保駅に臨時停車します。私もこの氷柱を見るために芦ヶ久保駅で下車しました。田舎の駅から長編成の特急列車が出ていくのを見ると、遠くに来たなという気がします。
(芦ヶ久保駅に到着！)
