箱根海賊船で箱根関所へ【箱根フリーパスで日帰り旅行⑥】

桃源台からは箱根海賊船に乗りました。箱根海賊船は、芦ノ湖の遊覧船ですが、箱根ゴールデンコースの一角を形成しています。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232939j:plain

(芦ノ湖からも富士山が見えます)

 ・箱根海賊船に乗船

 箱根海賊船は、箱根観光船株式会社が運行する遊覧船の名称で、桃源台港元箱根港箱根町港を結んでいます。芦ノ湖畔の各港間の移動に便利であるほか、往復券も発売されており、純粋な遊覧船としても利用することができます。外観と内装はヨーロッパの軍船をモチーフにして作られています。当たり前ですが、芦ノ湖に過去に海賊がいたというわけではありません。現在の箱根海賊船は「ロワイヤルⅡ」、「ビクトリー」、「クイーン芦ノ湖」が就航しています。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232020j:plain

(桃源台港に停泊する「ロワイヤルⅡ」)

 

 今回私が乗船したのは14:30桃源台港発の「ロワイヤルⅡ」でした。この日は新型コロナウイルスの影響で減便ダイヤになっており、1日5便あるうちの1便でした。ターミナルでは、密を避けるために特別船室の利用が勧められており、私も特別船室を利用することにしました。箱根海賊船の線内は一般船室と特別船室に分かれており、特別船室は片道であれば+500円で利用することができます。また、箱根フリーパスを提示すると100円割引され、+400円で特別船室を利用することができます。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232123j:plain

(「ロワイヤルⅡ」特別船室の壁画)

 

「ロワイヤルⅡ」は、フランス海軍の軍船をイメージしてデザインされた船です。「ロワイヤルⅡ」の特別船室は、3隻の箱根海賊船のうちでもっとも豪華です。座席は革張りのソファで、天井や壁にはフランスをイメージした絵画が描かれています。船室内は自由席なので、早めに自分の席を確保するのがおすすめです。前面展望が楽しめる前方の席は特に人気のようでした。出港したので展望デッキに上がってみることにしました。展望デッキも一般船室用と特別船室用のスペースに分かれており、特別船室用スペースは前寄りになります。こちら側の方が利用者も少なく、ゆったりと眺めを楽しむことができました。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232243j:plain

(漂う「海賊船」感)

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232409j:plain

(元箱根港に停泊する「クイーン芦ノ湖」)

 

芦ノ湖を南北に縦断し、箱根町港までは約25分です。その先の元箱根港まで乗ってもよかったのですが、箱根関所を見学するために、最寄りの箱根町港で下船しました。箱根町港ではもう1隻の箱根海賊船である「ビクトリー」が停泊していました。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232512j:plain

(富士山、「ビクトリー」、「ロワイヤルⅡ」)

 

・箱根関所と箱根神社を見物

 現在では、箱根と言えば大涌谷をはじめとする温泉や観光地といったイメージが強いですが、江戸時代には、箱根は、東海道の重要な関所でした。箱根の関所より東が関東と呼ばれます。関所では一般に、入ってくる武器 (=鉄砲) と、出ていく人質 (=女) に注意が払われ、「入り鉄砲に出女」と言われますが、箱根の関所では「入り鉄砲」の検査は行っておらず、「出女」に対する取り締まりが特に厳しかったそうです。箱根関所はきれいに復元されており、また、要所にガイドさんが配置されていて、順路もわかりやすく、見学しやすくなっていました。順路としては、東海道の京都方面である京口御門から入って、建物を見学し、高台にある遠見番所を見て、江戸方面の江戸口御門から出ていくという流れです。それぞれの建物にはマネキンが置いてあって、当時の関所の様子がイメージしやすくなっており、また、遠見番所からは芦ノ湖を見渡すことができました。当時も、ここから芦ノ湖を見張り、芦ノ湖を超えて関所を突破しようとする不審な輩がいないか警戒していたそうです。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232628j:plain

(箱根の関のお役人さんもここから芦ノ湖を眺めていた!?)

 

 江戸口御門から少し歩くと箱根関所資料館があります。こちらには関所の古文書などが展示されていました。また、大名行列の模型が印象的でした。館内撮影NGということだったので写真は撮っていません…。

 次は箱根神社に向かいます。箱根関所資料館から箱根神社までは、箱根町港を由して徒歩で30分ほどです。少しかかりますが、歩けない距離ではありません。より北側にある元宮と九頭竜神社を合わせて「箱根神社」と呼ぶこともあるようです。御朱印受付や宝物殿などの施設は16時までで、ギリギリで入ろうと考えていたのですが、関所と資料館に思ったより時間を取られ、16時過ぎに箱根神社に着きました。お参りだけして帰ることにします。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232738j:plain

(駆け込みで箱根神社にお参りしました)

 

 バスに乗るために、箱根神社から元箱根港まで戻ることにします。元箱根港には箱根海賊船の「クイーン芦ノ湖」と「ロワイヤルⅡ」が停泊していました。日が傾いて、すっかり夕方の雰囲気です。

 

f:id:tyoutyouuo:20210413232836j:plain

(元箱根港に停泊する「クイーン芦ノ湖」と「ロワイヤルⅡ」)