箱根湯本駅でロマンスカーから箱根登山電車に乗り換え【箱根フリーパスで日帰り旅行②】

箱根湯本駅は、箱根の玄関口であると同時に、ロマンスカー「はこね」号と箱根登山電車との乗換駅です。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221224113j:plain

(急坂を降りてくる箱根登山電車)

 

箱根湯本駅から箱根登山鉄道に乗車

f:id:tyoutyouuo:20210221223016j:plain

(箱根湯本駅GSEも絵になるので撮ってみた)

 

 箱根湯本駅では、1分でロマンスカーから箱根登山電車に乗り継ぐ予定でしたが、駅で写真を撮っているとあっさりと電車を逃してしまいました…。ロマンスカー内でも、その次の20分後の乗り換え案内はされていましたが、私が乗る予定だった列車の案内はなく、小田急としても乗り継ぎする前提ではないようです。1分で乗り継ごうとする客が多いと、ホームが混乱したり、登山電車側で乗り継ぎ客を待った結果遅延が発生してダイヤが乱れたりするというリスクを考えてのことなのでしょうか。いずれにしろ、乗り継ぎまで少し時間ができたので箱根湯本駅周辺で時間をつぶしました。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223111j:plain

(ホームでもたついているとあっさり電車が出て行ってしまった)

 

 箱根登山鉄道線は小田原駅強羅駅間の路線ですが、小田原駅箱根湯本駅間と箱根湯本駅強羅駅間で運転系統が完全に分離されています。線路の幅も、小田原駅箱根湯本駅間は小田急線に合わせて狭軌 (1067 mm) ですが、箱根湯本駅強羅駅間は標準軌 (1435 mm) です。箱根湯本駅強羅駅間が標準軌軌間が広いのは、急な坂を上るために強力なモーターが必要で、そのモーターの収納に広いスペースを確保するとともに、車両の安定性を確保するためです。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223221j:plain

(箱根湯本駅まで狭軌の軌道が伸びているためロマンスカーは箱根湯本に直通できる)

 

小田原駅箱根湯本駅間ももともと標準軌でしたが、ロマンスカーの直通のために狭軌も整備してこの区間だけ三条軌道になり、その後、合理化のために標準軌を廃止して狭軌のみとし、この区間には小田急の車両を走らせることになっています。

 ここで、箱根湯本駅で見た箱根登山電車の紹介をします。GSEから降りた時に向かい側で停まっていたのは2000形「サン・モリッツ号」というやつでした。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223430j:plain

(箱根湯本駅を出ていくサン・モリッツ号)


「サン・モリッツ号」はスイスの私鉄であるレーティッシュ鉄道の観光地にちなんだ名前です。箱根登山鉄道レーティッシュ鉄道の登山路線であるベルニナ線 (当時ベルニナ鉄道) を参考にして建設され、その縁で1989年から姉妹鉄道提携が結ばれています。2000形はちょうど1989年に登場した車両で、その縁で、「サン・モリッツ号」と名付けられました。2000形には塗装パターンがいくつかありますが、私が見かけた編成は後述の「アレグラ号」に準じたものだったようです。

 箱根湯本駅の歩道橋で、駅にやってくる登山電車を見かけました。これは3000形・3100形「アレグラ号」です。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223714j:plain

(箱根湯本駅前の坂を下りてくるアレグラ号)

 

3000形は2014年、3100形は2017年にデビューした箱根登山電車で最も新しい電車です。設計はロマンスカーを設計した岡部憲明氏で、言われてみればなんとなくGSEに似ているような気もします。「アレグラ」とはスイスのロマンシュ語のあいさつで、「あなたの幸せをお祈りします」という意味だそうです。箱根湯本駅塔ノ沢駅間の勾配は急で、外から見て車両が傾いていることが一目瞭然です。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223952j:plain

(箱根湯本駅に停車するアレグラ号)

 

 私が乗る列車が来たので、箱根湯本駅に戻り、さきほどの「アレグラ号」に乗車します。新型車両だけあって、内装も新しい雰囲気です。観光シーズンにはロマンスカーからの乗り換え客で満員になりますが、冬場はオフシーズンで、また、新型コロナウイルスによる観光自粛ムードの影響で車内はガラガラでした。

 

f:id:tyoutyouuo:20210221223837j:plain

(ロマンスカーだけでなく登山電車もほぼ貸し切り状態だった)