武蔵境を出発して調布飛行場までサイクリング【西武多摩川線サイクリング①】

JR中央線武蔵境駅から多摩川近くの是政駅まで、西武線の支線である多摩川線が伸びています。西武多摩川線は他の西武線とつながっていない孤立した路線です。全長約 8 km の短い路線であり、自転車でも沿線を巡ることができます。今回は多摩川線沿線をサイクリングしました。前半は、三鷹車両センターから出発し、二枚橋、調布飛行場を回りました。

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(調布飛行場の飛行機)

 ・西武多摩川線

 西武多摩川線は、武蔵境駅是政駅間を結ぶ全長 8 km の路線です。全線単線で電化されており、日中は12分に1本となかなかの頻度で運転されています。多摩川線の特徴は、西武線のほかの路線と接続していない孤立路線であるということです。ただし、JR中央線を介してほかの西武戦系統とつながっており、多摩川線の車両を検査するときは、武蔵境駅からJR中央線に入り、所沢まで回送されます。多摩川線は多摩川の河原から採取した砂利を輸送するために計画された路線で、元々は多摩鉄道という会社が運営していました。それが後に西武鉄道に買収されて西武線系統になり、現在に至っています。現在は多摩川での砂利採取は行われておらず、旅客輸送のみを担っています。今回は西武多摩川線の沿線を自転車で巡った様子を紹介します。

 

三鷹車両センターから出発

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(星印が三鷹車両センター)

 

今回は、武蔵境駅の一つとなりの三鷹駅にある三鷹車両センターから出発しました。三鷹車両センターは古くは三鷹電車庫と呼ばれ、ここにかかる歩道橋には多くの鉄道マニアが訪れます。また、太宰治もここから中央線の電車を眺めていたといわれています。

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(太宰治も眺めた三鷹電車庫)

 

中央線の三鷹駅は、中央線開業当時はなく、吉祥寺駅の次は武蔵境駅でした。1929年に吉祥寺駅武蔵境駅の中間地点に車庫が設けられ、のちに三鷹電車庫となります。この時に合わせて三鷹駅も誕生しました。三鷹駅と言えば現在では中央特快の停車駅で、多くの人が乗降しますが、開業当時は車庫を作れるほど土地が余っていたということですね。ちなみに、乗降数は現在でも三鷹駅よりも吉祥寺駅の方が多いです。

三鷹車両センターには主に総武線東京メトロ東西線の車両が留置されています。また、隣を中央線の快速電車や特急が通るので見ていて飽きません。この日も、鉄道マニアや子供たちが歩道橋の上から列車を眺めていました。

 

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(E353系はマニアにも子供たちにも大人気)

 

ここから線路沿いに西に進み、武蔵境駅まで行くと、そこから西武多摩川線が分かれます。武蔵境駅は中央線の連続立体高架事業で高架化され、このときに多摩川線も併せて高架化されました。単線路線ながらなかなか立派な駅舎です。多摩川線は武蔵境駅を西向きに出発するとすぐに地上に降り、住宅地や田園地帯の間を縫って走ります。東京とは思えない長閑さですね。

 

・武蔵野公園で列車撮影

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(星印が武蔵野公園や二枚橋のあたり)

 

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(幅と高さを主張するトンネル)

 

 武蔵境駅の次は新小金井駅です。それを過ぎて少し行くと、多摩川線は野川をまたぎます。野川の河川敷のうち、多摩川線より北側は武蔵野公園として、南側は野川公園として整備されています。私は、不思議なトンネルにつられて北側へ導かれ、武蔵野公園に入りました。ここから多摩川線を仰ぎ見ることができます。多摩川線が野川をまたぐ橋を二枚橋と言い、その名の通り、鉄道橋と歩道橋とが並んでかかっています。

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(野川を渡る西武多摩川線)

 

・さらに南下して調布飛行場

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(星印が調布飛行場)

 

 野川沿いに南下して、調布飛行場に向かいました。調布飛行場は、調布市にある空港で、「調布空港」とも呼ばれます。小さいながらも旅客ターミナルがあり、伊豆諸島各島への飛行機が発着しています。

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(調布飛行場には主に小型機が発着します)

 

この日は暑かったので、ここで涼ませてもらうことにしました。受付の方に聞いたところ、見学での利用もOKとのことでした。2階の展望デッキから、多くの小型機が発着するのを見ることができました。東京で空港と言えば羽田空港か成田空港 (千葉県!) ですが、調布でも身近に飛行機を見ることができます。といっても、羽田空港や成田空港に発着する飛行機とはだいぶ雰囲気が違いますが…。滑走路の端は公園になっており、ここでも三鷹車両センターと同じく、多くの子供たちが飛行機に目を向けていました。大型の飛行機は騒音がうるさいですが、小型機なので音が小さくて親しみやすいのだと思われます。

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(調布飛行場に降りてきた小型機)