早朝の富士急線に乗車【週末パスで行く関東甲信越周遊旅行①】

JR東日本の「週末パス」を利用して、途中、富士急線、長野鉄道線、ほくほく線を利用しつつ、中央線、篠ノ井線飯山線上越新幹線を乗り継いで、関東甲信越地方を周遊しました。まずは早朝の富士急線に乗り、富士山の写真を撮りつつ富士急の特急車両にも乗車しました。

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(「富士山ビュー特急」と富士山)

・週末パス

 JR東日本から発売されている週末パスは、8880円でJR東日本宮城県山形県以南の路線と多くの私鉄線が2日間乗り放題になる切符です。私鉄線とは具体的には、「山形鉄道線全線、阿武隈急行線全線、福島交通線全線、会津鉄道線(西若松会津田島間)、北越急行線全線、えちごトキめき鉄道妙高高原直江津間)、上田電鉄線全線、しなの鉄道全線、長野電鉄線全線、アルピコ交通線(松本電鉄線)全線、ひたちなか海浜鉄道線全線、鹿島臨海鉄道線全線、富士急行線全線、伊豆急行線全線」です (JR東日本の週末パス紹介ページより引用)。たくさんありますね…。私鉄線はJR線と運賃が通算されず、運賃自体も割高なことが多いですが、週末パスを利用すれば出費を抑えて乗ることができます。また、週末パスは、特急券を追加すれば新幹線や在来線特急に乗ることもできます。注意点としては利用前日までに購入しなければならないこと、連続2日間の土日祝日にしか利用できないことです。つまり、土日で利用するなら前日の金曜日までに購入しておかなければなりません。

 週末パスの特性をまとめると、(1)宮城県山形県より南のJR東日本と私鉄路線が2日間普通列車乗り放題、(2)料金追加で新幹線と在来線特急も乗車可能、(3)利用前日までに購入する必要、というところでしょうか。今回は、週末パスの特性を生かし、JR線のほか私鉄線にも乗車しつつ、山梨県、長野県、(ちょっとだけ) 新潟県を周遊した模様を記事にします。

 

・早朝の富士急へ

 6:07三鷹駅発の中央線快速電車で中央線を西に向けて出発します。早朝の中央線は酔っ払いの方たちがお酒のにおいを漂わせていましたが、八王子で乗り換えた211系電車では雰囲気が変わり、登山者の方が多く乗車していました (コロナ禍の影響でこのような光景も過去のものになるのでしょうか…)。この日はよく晴れていて、鳥沢鉄橋からの景色がきれいに見えました。

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(鳥沢鉄橋からの景色は美しいです)

 

大月駅富士急行線に乗り換えです。富士急行線にも週末パスで乗ることができます。乗車したのは富士急6000系というやつでした。写真を見ればわかるかと思いますが、JRの205系電車を短編成化したものです。ただしデザインは鉄道デザイナーとして有名な水戸岡鋭治氏が担当しており、車内に暖簾がかかっていたりして、通勤電車としてはかなり凝ったデザインになっています。通勤電車から見える富士山もまた格別でした。

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(元JR205系電車)

 

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(車両の間には暖簾がかかっています)


 下吉田駅で下車し、最初の目的地である新倉富士浅間 (あらくらふじせんげん) 神社に向かいました。「浅間神社」とは、富士山に対する信仰から来た神社であり、新倉富士浅間神社からも富士山がよく見えます。この神社は、日本人よりもむしろ外国人観光客から熱く支持されています。展望台からは富士山と五重塔を見ることができ、さらに春には桜も見られるため、富士山・五重塔・桜という日本を象徴する三点セットを収めた写真がガイドブックなどに掲載されているためです。この日は桜はまだでしたが、よく晴れていて富士山と五重塔がきれいでした。ちなみに五重塔は、忠霊塔と言われるもので、仏教寺院というよりも戦没者を祀るものだそうです。

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(展望台からの眺めは日本を象徴するような景色です、桜が咲いていませんが…)

 

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(忠霊塔 (=五重塔) は単体でも立派です)

 

 日本を象徴する写真が撮れて満足したので、下吉田駅に戻ります。下吉田駅には富士急の車両が展示されており、待ち合いスペースもきれいに整備されているので、時間をつぶすのにはもってこいです。下吉田駅に展示されている車両の目玉は寝台特急「富士」に使われていた客車ですが、この日は公開していないということだったので、代わりにトーマス電車を見学しました。大の大人が一人で見て回るにはシュールですね…。

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(トーマス電車は大人一人だと居心地が悪い…)

 

富士急はいろんな列車ととおるのでそのへんも撮影しながら時間をつぶします。富士急には以前も訪れたことがありますが、その時との違いはJRから直通してくるのがE257系「ホリデー快速富士山」ではなくE353系「富士回遊」になったことぐらいでしょうか。

tyoutyouuo.hatenablog.com

 

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(下吉田駅に停車する特急「富士回遊」)

 

9:35下吉田駅発の富士山ビュー特急2号で大月駅に戻ります。富士山ビュー特急は、元JR東海371系電車ですが、改造されて富士急線で走っています。デザインは6000系と同じく水戸岡鋭治氏で、外見は赤を基調とする派手なデザインです。

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(富士山駅方面から「富士山ビュー特急」が入線してきます)

 

1号車は指定席で事前予約が必要ですが、2号車と3号車は自由席で、400円の特急料金 (下吉田―大月間) を追加するのみで乗車できます。2号車は赤系のデザイン、3号車は青系のデザインになっていて、自由席にも車両ごとに違いがあって楽しいですね。普段ならば、外国人観光客でいっぱいのはずなのですが、この日は、すでにコロナウイルスの影響で訪日観光客が減っており、ガラガラというか、私以外に自由席の乗客はいませんでした… (朝の時間帯の大月行きだからかもしれません、実質的に大月への回送運用?)。

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(2号車は赤を基調としたデザイン、誰もいません…)

 

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(3号車は青を基調としたデザイン、こちらも乗客は1人だけ (?) です…)

 

車内販売があって (利用しないとかわいそうな気分になったので) 限定のどら焼きを買いました。きれいで静かな車内で食べるどら焼きはおいしいですね。

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(車内販売限定のどら焼きとコーヒーをいただきました)