「新宿さざなみ」号で浜金谷駅へ、ロープウェーで鋸山に登山【「新宿さざなみ」号と「東京湾フェリー」で東京湾一周の旅①】

新宿から「新宿さざなみ」号で浜金谷駅まで行き、鋸山を観光し、東京湾フェリー京急線で品川に帰ってくるという、「東京湾一周の旅」をしてきました。「えきねっとトクだ値」を駆使すれば、浜金谷までかなりお得に行くことができ、お手軽に鋸山観光や東京湾観光を楽しむことができます。

 

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(鋸山山頂から富士山を望む)

 

 

新宿さざなみ

 特急「新宿さざなみ」号は新宿駅館山駅間で運転される臨時特急列車です。休日のみ運転されています。定期列車の特急「さざなみ」号は東京駅―館山駅間を結んでいましたが、内房線内の利用者減少に伴って、2015年3月のダイヤ改正以降、運転区間を東京駅―君津駅間に短縮し、また平日の通勤時間帯のみの運転となりました。特急「さざなみ」号は完全な通勤特急となり、土日の観光需要向けに「新宿さざなみ」号が運転されているというわけです。特急「さざなみ」号や「新宿さざなみ」号は、JR東日本の「えきねっと」を駆使すれば、新宿駅・東京駅―館山駅間40%引きで乗ることができます。利用条件は「えきねっと」で、乗車の前日までに切符を予約することだけです。乗車券・特急券を合わせて、新宿駅・東京駅―館山駅間2510円であり、これは乗車券のみの値段 (2310円) に限りなく近いです。また、私が乗車したときには、期間限定で50%引きになっており、さらに安く乗ることができました。

 

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(房総特急カラーのE257系、きちんと房総特急としての役目を果たしています)

 

 乗車するのは7:50発の「新宿さざなみ」1号です。E257系は、かつては中央線の特急「かいじ」号、「あずさ」号として、多数新宿駅に入線していましたが、今は臨時の「かいじ」号、「富士回遊」号と、この「新宿さざなみ」号など、少なくなってしまいました。乗車すると、車内はガラガラです…。新宿駅から房総半島に直通する列車は、この「新宿さざなみ」か「新宿わかしお」ぐらいで、かなり珍しいはずなのですが…。新宿駅を発車して、中央線内は全駅通過します。「秋葉原駅錦糸町駅からたくさん乗ってくるのかな?」と思ったのですが、少ししか乗ってきませんでした。私が乗車したのは指定席であり、自由席の方にはもしかしたらそれなりに利用があったのかもしれません。

 

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(乗客はまばらです)

 

 錦糸町駅から先は、基本的には下車駅になるようです。千葉駅までは総武線を走り、千葉駅―蘇我駅間だけ外房線を通り、蘇我駅から先は内房線に入ります。内房線内はのんびりとした雰囲気で走ります。10:07浜金谷駅着。切符は館山駅までですが、今回の目的地は手前の浜金谷駅です。浜金谷駅は「えきねっとトクだ値」の設定がないため、「トクだ値」で館山駅まで買った方が安くなります。4割引きは大きいですからね。浜金谷駅では、私のほかにちらほら下車があったようです。

 

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(浜金谷駅に到着、新宿駅とは全く異なる雰囲気です)

 

浜金谷駅で下車し、鋸山へ

 浜金谷駅は1916年開業、特急停車駅でホームは長いですが、駅舎はこぢんまりとしています。なんだか東京からとても遠くに来たような印象を受けます。内房線の駅舎は水色に塗られていることが多く、浜金谷駅も水色でした。鋸山ロープウェー山麓駅が近くにあり、私もこれからそこに向かいます。

 

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(水色の浜金谷駅舎)

 

 鋸山ロープウェーは、その名の通り鋸山に上るためのロープウェーです。冬季 (11月16日―2月15日)は9時―16時、それ以外の期間は9時―17時の間に15分間隔で運転されています。スイカパスモでも乗車できますが、昔ながらの硬券タイプの切符も売っています。硬券とは、自動改札が普及する前の鉄道で一般的だった切符で、駅員さんがはさみを入れて確認します。今回は硬券を買って、駅員さんにはさみを入れてもらいました。これも一興ですね。

 

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(ロープウェーの切符は硬券タイプでした)

 

 山麓駅から山頂駅までは、ロープウェーで数分で着きます。山頂駅には鋸山の歴史についての展示がありました。鋸山は、もともと石材の切り出し場として栄えました。鋸山で切り出された石材は、「房州石」と呼ばれ、明治維新後の日本の近代化を支えました。今でも、様々なところで当時の石組みが使われているそうです。石を切り出した後がノコギリに見えることから「鋸山」と呼ばれていますが、正式な地名は「乾坤山」というそうです。これから山頂駅を出て、「乾坤山日本寺」に向かいます。乾坤山日本寺は聖武天皇の命で開かれた歴史あるお寺で、日本一の大仏があります。

 

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(山から石を切り出した後、ノコギリのように見えなくもない?)

 

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(そこらへんに石で作った置物があります)