浅草発「日光夜行」号に乗車し、関東以北最高峰 日光白根山に登山

今週のお題「紅葉」

浅草駅23:55発の「日光夜行」号に乗車し、日光白根山に登山しました。日光白根山は標高 2578 m で、関東以北最高峰です。JRの座席夜行列車とは趣の異なる東武100系スペーシアの夜行列車は新鮮でした。

 

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(東武鉄道100系スペーシア、写真は復路で乗車したもの)

 

・日光夜行

 東武鉄道「日光夜行」号は毎年紅葉シーズンに運行されます。以前は300系350系によって運行されていましたが、2017年からは100系スペーシア車両が使われています。「日光夜行」号は浅草を23:55に出発し、東武日光駅に2:16に着きます。3時半ごろまでは車内で休憩することができます。ちなみに、「尾瀬夜行」や「スノーパル」といった東武鉄道の他の夜行列車も、浅草駅を23:55に出発します。それぞれ、運行日が異なるようです。また、2018年はJR新宿駅始発の「日光夜行」号も設定されました。JR新宿―東武日光間には昼行列車の特急「日光」号が運転されており、その夜行列車版と言えそうです。新宿始発の「日光夜行」号は今後定着するのでしょうか、注目の的になりそうです。実際、東武トップツアーズに予約に訪れた際、浅草発は予約が取れたのですが、新宿発は出発2週間前の時点で満席になっていました。新宿始発の「日光夜行」号に対する期待度の高さがうかがえます。なお、浅草発の「日光夜行」号は、東武トップツアーズのみでしか扱っていませんが、新宿発の「日光夜行」号は、東武トップツアーズの他に日本旅行クラブツーリズム、京王観光で取り扱っていました (いまさらアナウンスしても仕方がありませんね。来年の参考までに)。また、東武トップツアーズの係員さんに聞いたところ、浅草発の「日光夜行」号は天気がおおむね確定する出発の前日頃に予約が殺到するそうです。この点、東武沿線の利用者は「日光夜行」号の使い方に慣れていると言えそうです。たしかに、紅葉は晴れた日でないと楽しめないですからね。

 

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 (東武鉄道の方による「日光夜行」号の粋なご案内)

 

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(東武鉄道100系スペーシアは1991年のブルーリボン賞を受賞しています)

 

私が乗車した日は、翌日の天気予報が「雨または曇り」ということもあり、「日光夜行」号はガラガラでした。浅草を出発した時点で、私が乗車した車両には4、5人の乗客しか乗っていませんでした。とはいえ、私は100系スペーシアに乗車するのは初めてでしたので、それだけでテンションが上がります。東武鉄道100系電車「スペーシア (SPECIA)」は1991年にデビューし、浅草―東武日光間の「けごん」や浅草―鬼怒川温泉・新藤原間の「きぬ」に使用されています。革新的なデザインから、1990年には通商産業省 (当時) の「グッドデザイン賞」を、1991年には鉄道友の会の「ブルーリボン賞」を受賞しています。登場してから25年以上たち、近年では500系リバティ」が登場し「リバティけごん」や「リバティきぬ」と運用を分け合う形になりましたが、この100系スペーシア」もまだまだ現役です。ちなみに、500系「リバティ」は2018年に鉄道友の会の「ローレル賞」を受賞しています。

 

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(スペーシアの座席は2011年からリニューアルされています。「日光夜行」号ではアイマスクが配られます)

 

23:55に浅草駅を出発した列車は、北千住を0:10、新越谷を0:26、春日部を0:42に出発し、東武日光に向けて夜の街を快走します。「日光夜行」号は消灯しないため、乗客にアイマスが配られます。同じ座席夜行でも「ムーンライト信州」や「ムーンライトながら」には見られない配慮です (こちらは快速列車なので、特急の「日光夜行」号と比べるのは酷かもしれません)。普段から座席夜行に鍛えられている私は、このアイマスクとイヤホンで熟睡することができました。ただし、この時間の東武線はまだ終電が残っており、ホーム上にはお客さんがいらっしゃるので、カーテンを閉めないとアイマスクで熟睡している姿が丸見えになってしまいます。注意しましょう (私はカーテン全開で熟睡していました…)。私が熟睡している間に2:16東武日光着、私は3:30の車内放送で目が覚めました。

 

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 (東武日光駅に停車する「日光夜行」号、淡いブルーの「粋」編成でした)

 

・関東以北最高峰、日光白根山に登山

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(夜の東武日光駅)

 

 ここから専用のバスに乗り換えて、丸沼高原まで向かいました。今回の「日光夜行」号には「湯元温泉行きコース」と「丸沼高原行きコース」があり、「湯元温泉行きコース」が7800円、「丸沼温泉行きコース」が8500円でした。丸沼高原には6:30頃に着きました。丸沼高原は、冬季にはスキー場になるようですが、夏季はキャンプなどを楽しむことができ、また、日光白根山の登山口でもあります。日光白根山標高2578 mで関東以北では最高峰の山です。にもかかわらず、ロープウェイのお蔭で比較的簡単に登山を楽しむことができます。この日は、日光白根山への登山に挑戦しました。車内で少し休憩して、ロープウェイの営業開始を待って山頂駅に移動しました。この日の営業開始は8時のはずだったのですが、「日光夜行」号の乗客が多数待っていたので、8時前から運行を開始してくれたようです。

 

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(ロープウェイは通常往復2000円ですが、「日光夜行」ツアーの場合は割引で1800円で乗車できます)

 

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(ロープウェイ山頂駅の天空テラスからは雲海を見ることができました)

 

 山頂駅は標高約2000 m です。山頂駅付近はロックガーデンとして整備されていて、季節の高山植物を見ることができます。また、「天空の足湯」と呼ばれる足湯もあり、山頂の景色を眺めながら足湯につかることができます。この日は眼下に雲海を見ることができました。予報に反して天気も良く、気持ちの良い眺めでした。ロックガーデンや二荒山神社のあたりは柵で囲まれており、野生動物が進入しないようになっています。二荒山神社の奥から柵の外側に出て、ここから登山開始です。

 

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(二荒山神社のわきから登山開始!)

 

 登山の詳細はここでは省略します。ひたすら歩いて、時には丸太の階段を上り、時には岩場を通って、3時間弱で山頂の2578 m 地点に到着しました。山頂の紅葉はもう終わっていて、落葉樹はすでに落葉した後でした。常緑樹のみが緑の葉をつけていました。山頂地点には多数の登山客がいて、山頂の標識で記念撮影をしていました。

 

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(山頂付近からの眺め)

 

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(山頂付近は森林限界を超え、草本と岩場が広がっていました。一部の岩にだけ苔が生えていました、不思議です…)

 

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(山頂2578 m 地点)

 

ここから弥陀ヶ池を眺めつつ下山し、2時間程度でロープウェイの山頂駅に戻りました。ロープウェイで山麓駅まで戻り、ここで昼食をとりました。

 

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(弥陀ヶ池かな?)

 

・バスで東武日光まで戻り、特急「けごん」で浅草へ

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(紅葉は、帰りのバスの車内から眺めたものが一番きれいでした)

 

13:43のバスで湯元温泉まで戻りました。時刻表では14:19に到着する予定でしたが、紅葉シーズンで道が混んでいたためか、20分ほど遅れて湯元温泉バス停に到着しました。湯元温泉バス停からの乗り継ぎのバスも遅れていたらしく、無事に乗り継ぐことができました (あるいは接続をとってくれたのかもしれません)。乗り継ぎのバスでは多数の外国人環境客が乗車し、観光バス型のバスでしたが立ち客が出るほどでした。このバスも大幅に遅れて16:30頃に東武日光駅に到着しました (50分遅れ)。紅葉シーズンはいろは坂などが渋滞するため、バスの時刻は当てにならないようです。帰りの特急は余裕をもって17:23東武日光発を予約していましたが、ちょうど良い時間になりました。予約時に東武トップツアーズの係員さんが勧めてくれたのです。「日光夜行」号には今回が初めての乗車でしたが、ベテランの係員さんの言うことを聞いて正解でした。ちなみに、「日光夜行」ツアー料金には、「日光夜行」号の乗車券と特急券、往復のバスの運賃、帰りの列車の運賃が含まれていますが、特急料金は含まれていません。ツアー申込時に帰りの特急も予約すると特急券が多少割引されます (今回は1440円→1160円)

 東武日光駅には臨時の急行「きりふり」、臨時の特急「リバティけごん」、定期の特急「けごん」が入線していて、350系 (300系?)、500系リバティ、100系スペーシアの並びを見ることができました。やはり紅葉シーズンは需要が大きいようです。17:23東武日光発、19:15浅草着。昼行の「けごん」東武日光―浅草間を約1時間50分で快走します。往路と復路で乗車した100系スペーシアは色違いでした。往路で乗車したのは隅田川をイメージした淡いブルー」の「粋」編成、復路で乗車したのは江戸紫色の「雅」編成だったようです。

 

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(東武日光駅にて、きりふり、リバティけごん、けごんの並び)

 

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(臨時急行「きりふり」)

 

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(臨時特急「リバティけごん」)

 

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(特急「けごん」、江戸紫色の「雅」編成。浅草駅にて)