特急「しまんと」号で高知から高松へ、「ことでん」で瓦町へ【四国満喫きっぷの旅3日目③】

高知駅から特急「しまんと」号に乗って高松駅に向かいました。高知―高松間は2時間強です。高松駅からは「ことでん」に乗って瓦町駅に向かいました。

 

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(夜の高松駅)

 

 

・特急「しまんと」号で高松へ

 高知駅は非電化のため、入線してくるのは普通列車も特急列車も気動車です。高知駅は多数の特急が乗り入れており、気動車のエンジン音がにぎやかです。高知県内は土讃線琴平駅までと「とさでん」が電化されていますが、ほか非電化であり、JRのほとんどは非電化ということになります。一部では電車が走っているといっても、実情は気動車王国の徳島県に近いかもしれません。

 

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(高知駅の駅舎は現代的ですが、入線してくるのは気動車です)

 

 ここから高松駅まで特急「しまんと」号に乗車します。特急「しまんと」号は高松―高知間を結ぶ特急列車です。高松―高知間の特急列車はもともと「南風」号が担っていましたが、瀬戸大橋の開通により「南風」号は岡山行きになりました。それに代わって特急「しまんと」号が新設されたわけです。特急「しまんと」号は基本的に特急「南風」号と併結して運転され、多度津駅で切り離しが行われます。現在の「しまんと」号は朝と夕方の5往復しかなく、貴重な存在です。昼間の時間帯は、特急「南風」号のみが1時間に1本のペースで運転され、多度津駅で「快速サンポート南風リレー号」と接続します。一応、高知―高松間の需要も考慮されているわけです。

 

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(特急「しまんと」号は2000系気動車で運転されます)

 

 特急「しまんと」号は、「南風」号と同様に2000系気動車が充当されています。この2000系気動車の後継として、空気ばねによる車体傾斜装置を搭載した2600系気動車が開発されました。しかし、土讃線はあまりにもカーブが多く、圧搾空気が足りなくなる恐れがあるため、2600系気動車の量産化は見送られ、代わりに、制御付き振り子装置を搭載した2700系気動車が作られました。2700系気動車は2019年9月から特急「しまんと」号の運用についているようです。2600系気動車の方は、量産化は見送られましたが、試作車が高徳線の特急「うずしお」号に充当されています。2000系気動車の試作車TSEはJR四国の名車として長く親しまれましたが、2600系気動車は20年か30年先、どのような評価を受けるのでしょうか…。

 

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(ドットの「しまんと」表示は時代を感じさせます)

 

 特急「しまんと」号は高知―高松間を2時間強で結びます。晴れていれば土讃線雄大な車窓を楽しむことができたはずなのですが、残念ながら天候がすぐれませんでした…。

 

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(大杉駅にて普通列車と行き違い。土讃線はカーブ大杉…)

 

高松駅には19時ごろに到着しました。高松駅JR四国ターミナル駅です。予讃線高徳線が乗り入れ、私が乗車した土讃線の特急「しまんと」号も乗り入れます。

 

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(「しまんと」号は高松駅に到着)

 

特急列車だけでもここまで乗車してきた「しまんと」号、松山―高松間の特急「いしづち」号、徳島―高松間の特急「うずしお」号、東京―高松間の寝台特急サンライズ瀬戸」が入線します。通勤特急である「モーニングEXP」なんていうのもあります。また、岡山―高松間を結ぶ快速「マリンライナー」号は日中は30分に1本、通勤・通学ラッシュ時は20分に1本の高頻度で運転されます。

 

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(「しまんと」号と「いしづち」号の並び)

 

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(「マリンライナー」の並び)

 

・「ことでん」で本日の宿に移動

 高松琴平電気鉄道(「ことでん」)は香川県の高松と琴平、長尾、志度を結ぶ鉄道です。目的地の名前を取って、琴平線長尾線志度線の3路線を運営しています。「伊予鉄」と「とさでん」は路面電車を運営していますが、「ことでん」の3路線はすべて、路面電車ではなく、専用軌道の上を走っています。「ことでん」は「動く鉄道博物館」としても有名で、首都圏や関西圏などで置き換えられた古い電車が、「ことでん」では現役として多数走っています。

 

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(「ことでん高松築港駅)

 

 とはいっても、高松市内の輸送の役割もしっかりとになっており、JR高松駅の乗換駅である高松築港駅と、高松の中心繁華街である瓦町駅の間では、ラッシュ時には1時間に13本もの列車が運転されています。私の本日の宿も、瓦町駅近くのカプセルホテルだったので、高松築港駅から瓦町駅まで「ことでん」で移動することにしました。

 

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(「ことでん」1000系)

 

 「ことでん」の列車は大手私鉄のお下がりながら、「ことでん」の専用塗装が与えられています。したがって見た目は「ことでん」らしい装いです。しかし中に入ってみると、夜もいい時間であまり乗客がいないせいもあり、昭和感がただよいます(昭和がどんな雰囲気か実際に味わったことはないですけど…)。乗車時間は数分で、すぐに瓦町駅に到着しました。瓦町駅は空き駅ビルが併設されており、都会的な雰囲気でした。

 

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(「ことでんセブンイレブン塗装)