日立中央研究所庭園特別公開に参加、高尾まで西に進み、最後は特急「かいじ」号に乗車【中央線130周年記念スタンプラリー②】

国分寺からは、中央線をひたすら西に進みます。国分寺の日立中央研究所庭園は東京とは思えない自然にあふれた雰囲気ですが、立川で再び都会に戻ります。立川を過ぎると、中央線の直線区間が終わるとともに急激に田舎感が漂います。最後は八王子でゴールして、新宿行きの「かいじ」号に乗車して余韻に浸りました。

 

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(日立中央研究所庭園の竹林、東京とは思えませんね)

 

国分寺駅にて、日立中央研究所庭園公開に参加

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(日立中央研究所、入り口は厳かで一般人を寄せ付けない雰囲気です)

 

 この日は、日立中央研究所の庭園が一般公開されている日でした。日立中央研究所は、日立の技術開発を担う研究所で、普段は一般人が入ることはできませんが、1年に2度、春と秋に庭園が一般公開されます。ちなみに、JRの切符予約・発券システムである「マルス」システムは日立製作所製であり、ホストコンピュータは国分寺にあります。

 

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(ここから流れた水が野川の源流となります)

 

 日立中央研究所の庭園はとても見事で、研究所に付随しているとは思えないほど立派でした。庭園は大きな池を中心にして構成され、竹林や紅葉が美しかったです。また、池の水源は国分寺崖線から湧く湧き水であり、この湧水が、三鷹市を流れる野川の水源となっています。紅葉が青空によく映え、散策していて気持ちよかったです。時間を忘れて1時間以上も滞在していました。この日は出店もあり、たこ焼きを買って昼食としました。

 

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(こんなに広大な庭園があったとは…)

 

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(桜が咲いていました、十月桜と言って、春と秋に咲くそうです)

 

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(地層の間から水がわいています、これが野川の水源です)

 

・西国分寺→国立→立川

 国分寺駅を出るころには14時になっていました。ここからは1駅ずつの移動です。西国分寺駅武蔵野線との乗換駅です。1階が中央線、2階が武蔵野線ホームで、改札口は中2階部分にあります。

 

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(武蔵野線は2階にホームがあります)

 

このあたりから、スタンプラリー参加者が行列を作ってスタンプに並ぶことが多くなってきました。お父さんとその子供という組み合わせが多かったです。国立駅では、駅前に赤い三角屋根の駅舎が復元工事中でした。国立駅は、この赤い三角屋根駅舎がトレードマークでしたが、連続立体高架化でモダンな駅舎に改装されています。立川駅は、西口改札と東口改札の2か所にスタンプが置かれていました。さすがは特急列車も停まる主要駅です。

 

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(スタンプラリーは折り返しを過ぎました)

 

日野駅豊田駅西八王子駅高尾駅

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(土方歳三は日野のあたりの出身だそうです)

 

 立川駅を出ると、直線区間が終わり、中央線は南に迂回します。スタンプラリー帳にもその様子が再現されています。日野駅では新選組がアピールされていました。新選組の副長である土方歳三は、現在の日野市の農家に生まれました。新選組と言えば剣豪のイメージですが、新選組の入隊資格として武士である必要はなく、忠勤の意志と腕があればだれでも入隊できました。土方歳三戊辰戦争を通じて転戦し、最終的には蝦夷共和国 (←榎本武揚を中心にして函館に組織された反明治政府政権。榎本武揚幕臣としてヨーロッパに留学し、西洋法学の知識があったため、江戸幕府崩壊後も理論武装して明治政府に抵抗できた) の陸軍トップまで出世しました!日野駅の駅舎はこじんまりとしていますが、連続立体化事業以前の中央線の雰囲気を残しているようで、懐かしく感じました。

 

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(日の駅舎はレトロな雰囲気)

 

 豊田駅ではスタンプをもらっただけで、すぐに改札内に戻りました。八王子駅はゴール駅なので最後にとっておいて、西八王子駅に向かいます。立川駅八王子駅は都会ですが、ここまでくるとそのほかの駅は田舎感が漂います。都心に比べて駅間もひらいてきます。西八王子駅高尾駅は1駅ですが、4分ほどかかります。高尾駅でも多くの方が駅スタンプに行列を作っていました。

 

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(高尾駅の駅舎は一見の価値ありです)

 

高尾駅の駅舎は社寺風のデザインで、関東の駅百選にも選出されています。駅の近くを少し散策すると、標高が高く気温が低いためか、都心ではまだ緑色のイチョウが、きれいに紅葉していました。

 

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(イチョウがきれいに紅葉していました)

 

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(街中を走る中央線快速電車)

 

八王子駅から特急「かいじ」号に乗って新宿駅

 高尾駅から中央線快速電車に乗って八王子駅に戻ります。八王子駅で駅スタンプをもらい、達成認定をしてもらいました。八王子駅の駅スタンプには、多くの方が並んでいました。ここの行列が一番長かったです。やはりゴール駅だからでしょうか。

 

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(やっとゴール!)

 

今回の「中央線130周年記念スタンプラリー」では、八王子駅が唯一のゴール駅でした。八王子駅NewDays で記念グッズが売っているということだったので冷やかしてみました。ボールペンはもう売り切れていましたが、クリアファイルなどはまだ残っていました。おなかが空いたので、記念グッズではなくサンドイッチを買いました。

 

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(八王子駅新宿駅間は、事前料金で特急料金が660円です)

 

 ここからは特急「かいじ」号に乗って新宿に向かいます。えきねっとチケットレスサービスで特急券が100円引きの660円でした。JR東日本の 50 km までの指定席特急料金はA特急が1290円、B特急が1050円です。中央線の特急「あずさ」号、「かいじ」号、「富士回遊」号、「はちおうじ」、「おうめ」号は車内で購入するのではなく事前購入するとさらに安く760円で、えきねっとチケットレスサービスを利用するとさらに100円引きの660円です。この料金体系は常磐線の特急「ひたち」号、「ときわ」号や高崎線の特急「スワローあかぎ」号と同じです。また、通常の指定席特急料金は繁忙期には200円値上がりしますが、これらの列車では通年にわたり一定の料金です。これらの特急列車は自由席と指定席の区別がなく、全席が指定席で、座席を指定しない場合は同料金の座席未指定券が発券され、空いている席に座ることができます。要は通常の特急列車よりも割安に指定席を利用することができます。中央線の特急列車は、2019年3月のダイヤ改正から、上述の料金体系を採用しています。

 

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(中央線の特急には新型のE353系が導入されました)

 

これは、定期の特急列車が新型のE353系に統一されたためで、E353系には、座席ごとに席の予約状況を示すランプがついています。したがって、JR東日本の新しい特急料金体系は、各路線の特急列車が新型車両に置き換わるのに伴って拡大していくものと思われます。JRの特急列車では、切符を買わずに自由席や指定席に乗っておいて、車掌さんが来たら特急料金を払うという乗り方をする人がいます。このような乗客に対応するために、JR側では余分に車掌を配置しなくてはならず、余計なコストがかかります。新料金体系で事前料金と車内料金に差をつけることで、このような手間を省き、コスト削減を目指しているものと思われます。このコスト削減効果を反映して、指定席特急料金が割安に設定されているのでしょう。

 

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(いたるところに「E353」がちりばめられています)

 

 一方で、特急「はちおうじ」号、「おうめ」号の運転開始と新料金体系の導入に伴い、従来の「中央ライナー」、「青梅ライナー」は廃止されました。これらのライナーは特急料金不要な快速列車であり、座席指定券520円を支払うのみで乗車でき、着席も保証されていました。したがって、新料金体系は実質的な値上げであるという批判的な意見もあります。確かに、従来のライナーのユーザーからすれば、同じような目的で利用するのに520円から660円に値上がりしています。しかし、「中央ライナー」、「青梅ライナー」はE257系による運転であり、特急「はちおうじ」号、「おうめ」号は新型のE353系による運転で、各座席にコンセントもついており、サービスが向上しています。これらの事情を考えると、520円から660円の値上がりは妥当なものといえるのではないでしょうか。

 

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(都心と甲府・松本を結ぶ性格が強い中央線の特急列車ですが、チケットレスサービスで私のような短距離需要も拾ってくれます)

 

 えきねっとチケットレスサービスの利用は、スマートフォンからえきねっとにログインしていれば簡単に利用できます。今回は、スタンプラリーの終了時間が読めなかったので、八王子駅の駅スタンプに並んでいる間に、20分後の出発する特急「かいじ」号を予約しました。特急「かいじ」号は新宿・立川・八王子といった東京近郊と甲府地区を結ぶ特急列車で、上り列車は八王子駅から降車するお客さんが増えるためか、八王子駅新宿駅間は比較的空いていました。

 

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(多摩川を渡ることには日が沈んでいました)

 

 E353系は空気ばねによる車体傾斜装置を搭載し、カーブを快適に通過することができる高性能車両ですが、東京近郊では多数の中央線快速に進路を阻まれ、速度を落として運転するため、その性能はあまり目立ちません。多摩川を渡るころには夕暮れ時になっていました。多摩川を過ぎるとすぐに立川駅に到着です。立川駅でも多くのお客さんがおり、車内はさらに空きました。立川駅の次は終点の新宿駅です。いつも三鷹駅で恨めしい思いで、通過するE353系を見ていますが、今回は自分が車内から三鷹駅を眺める番です。三鷹駅には以前は一部の特急「かいじ」号が停車していましたが、2019年3月のダイヤ改正ですべての特急「あずさ」号、「かいじ」号が通過するようになりました。これも三鷹駅立川駅の両方に特急を停車させると、少ない車掌さんでは切符の検札が間に合わないためだと思われます。実際に、新宿駅立川駅で所要時間は変わっておらず、三鷹駅ではかなりの低速でE353系が通過していきます。

 

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(阿佐ヶ谷駅付近で急停車しました…)

 

 阿佐ヶ谷駅付近で、停止信号を受信したらしく、急停車しました。これも中央線ではよくある出来事で、停車中の特急列車を、脇の総武緩行線の列車が追い抜いていきました。私の乗る特急列車は、数分遅れで新宿駅に到着しました。最後に中央線の日常を体験した旅でした。

 

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(5駅達成でもらえる缶バッチ)